サヨナラ、キーファ!

 さて、賛否両論イベント(否が多いようだが)のユバールである。



 実はここは、初めて大ボスがいない場所である。

 それでウッドパルナやエンゴウのボスには、正直さほど苦戦しなかった。

 一方でオルフィーやフォーリッシュのボスキャラはかなり厄介だった。


 だがオルフィーはともかくフォーリッシュはストーリー的には枝葉であり、ウッドパルナやエンゴウほど重くはない。




 そしてこのユバールは、まさしくウッドパルナの側である。












 そもそも、キーファは何を求めていたのだろうか。



「人は、誰かになれる。」


 ドラクエⅦのキャッチコピーである。


 キーファ・グランと言う人間は、それこそ生まれた時から王子と言う名の富裕層であり、勝ち組である。しかも母は亡く妹しかおらず、父親に再婚する気はない。


 どこからどう見ても、次期国王が確定的な身である。その上に「世界にはこの島しかない」という状態だった。それこそ、世界の頂点と言っても差し支えないレベルである。




 そんな人間が一体何を求めるか。答えは案外簡単だったかもしれない。




 また別の何かを探す事。先が見え退屈を極めた人間は、それ以上の大きな使命を探そうとするのは自然の流れかもしれない。




 もっとも、大陸を復活させると言う使命を投げ出した事については疑問は残るが、あるいはそれが自分たち人間業のレベルでできてしまっている事に対し、それ以上の存在である「神」を求めたのかもしれない。








 あと、もしかしてグリンフレークの茶番劇を見て醒めてしまったのかもしれない……と言うのは無論邪推以外の何でもない。

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