第3話『パーティ解散』

 ゴンドラ王国へ帰還した勇者達は世界各地の人々に盛大に迎えられた。冒険最後の報告をする為勇者一行はゴンドラ城内部、王の間へ向かう。


 王の間へ向かう足取りはいつもと違う感覚だった。1歩、2歩…3歩。この長かった冒険の日々の思い出が蘇る。城内でも勇者達への歓声は響き渡り止まなかった。


 王の間に到着した勇者達は最後の報告を始めた。魔王との壮絶な戦いの内容にゴンドラ王、聖騎士達の表情も険しく息をのむ。


 報告が終わると恒例の王からの御言葉が始まった。いつもは長く感じる王の話も今日で最後かと思うとどこか淋しく短く感じた。


王「これは褒美じゃ。好きに使うといい」


 王の間の扉が開き聖騎士達が次々と入ってくる。重たそうに運んできたのはなんと全て宝箱だった。宝箱の中身は宝石や黄金などの宝の数々、あまりの量に箱は閉じず鎖で無理やり締め付けていた。


勇者「す、凄い」


 勇者達は目の前の褒美量に驚いた。


 その褒美量は1人頭10年ほどは横になって鼻くそをほじってても生活ができる量の推定レベルだった。


ゴンドラ王「これは世界各国から集められたモノじゃ。長き戦い御苦労じゃった。今後はゆっくり余生を楽しむがよい」


 勇者一行はひざまずく。


 そして、ゴンドラ王から最後の言葉が勇者達1人1人に贈られた。


 勇者者。

 戦士。

 魔法使い。

 格闘家。

 僧侶。

 盗賊。


ゴンドラ王「今日をもってこのパーティは解散じゃ!」


 この後、勇者達を祝う宴は深夜またいで朝方まで続いたという。


 めでたし。めでたし。


 ではなく!



 つづく。



 


 

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