森の王国

前回までのあらすじ

 前回までのあらすじ


 オリヴィアとの稽古が終わり、ようやくギルド登録をするライトとフィオナ。だが弓使いはギルドでは受けが悪く、パーティを組むことが出来ない。二人だけでクエストをこなすが、ライトは強くなり過ぎたため、弱い魔物を退治するのに力を使うことが出来ない。


 このままでは所持金が尽きる。やむなく二人は別行動を取るが、それが状況を悪化させる。フィオナは冒険者連中から期待の新星として可愛がられる存在になるが、ライトはフィオナに寄生する紐野郎として冒険者から嫌われることになっていた。


 状況を覆すべく奮闘するライト。ある日、緊急依頼がギルトに舞い込む。獣人の国サヴァントの宰相が王都付近で行方不明になったのだ。宰相はスタンピードに巻き込まれていた。


 自身の力を使い宰相を救うライト。だが意外な出会いが。助けた宰相はかつてライトの家に居候していたカイルであった。


 ライトはカイルと救った際、飛竜を倒し、素材をギルドに持ち帰り換金しようとするが、ギルドルールにより素材は本人が倒したという証拠が無ければ換金出来ないという。


 カイルに証言してもらうため、ギルドで待機するライトとフィオナ。だが冒険者はライトに対して悪口雑言は吐く。その際フィオナは新しい感情「怒り」に目覚める。


 怒りに身を任せたフィオナはギルドを壊滅させる。責任を取ろうとライトは冒険者を辞めようとしたが、ギルド長の手引きによりギルド職員として働くことになった。


 これで善行を積みつつ、魔物からオドを取れるようになった。だが、更なる試練がライトを待ち受ける……




 登場人物紹介



 ライト:本作の主人公。幼い頃から不思議な夢を見続ける。そのせいか二十歳になるまで誰かを好きになることが無く、両親を心配させる。普段から大人っぽく話すのは昔からの癖。どこか達観したところがあり、友人からは冷めた奴と感じさせることもしばしば。


 王都ではフィオナに告白する。その際一日一回ナギにキスをする権利を得たので若干浮かれ気味だ。


 冒険者を引退し、ギルド職員として働くことになった。だが、ギルド職員とは名ばかりで、基本彼の仕事は掃除だけ。だが、真面目なライトは腐ることなく掃除を続け、いつしかスイーパー(掃除屋)としての二つ名を得ることになる。


 魔物を退治してオドを得た結果一気に強くなることが出来た。ここにきてステータスがインフレを起こしている。


種族:人族

年齢:22

レベル:145

HP:12085 MP:4129 STR:9985 INT:8542

能力:双剣術10 弓術10 体術5 身体強化術9 魔術1 

特殊:マナの剣 マナの矢 千里眼 魔眼 理合い

付与効果:地母神の加護 地母神の祝福

状態:呪い




 フィオナ:トラベラー特有の喜怒哀楽の感情の欠如が特徴であったが、ライトと旅をするなかで、喜びの感情に目覚める。笑う時「んふふ」という不思議な笑い方をする。邪神との戦いの後、ライトに抱きしめられた時に「ひゃあん」という悲鳴を上げる。感情が無いトラベラーという種族の中で、フィオナは特殊な存在と言えるだろう。


 王都でライトから告白を受けて戸惑っている。この時点では喜びと恋愛感情の区別がついておらず、答えを出すために時間を要求した。お風呂とダンスが大好き。暇を見つけては氷魔法と風魔法と使い、インスタントラーメンを作っている。


 ギルドでは受付の仕事を任される。その美貌からか、フィオナの担当するカウンターにはいつも長蛇の列が並ぶ。他の受付嬢からのやっかみがあると思いきや、フィオナが来てから仕事が楽になったと高評価。最近はラーメンの他にパスタ作りにも精を出す。


種族:トラベラー

年齢:???

レベル:205

HP:8952 MP:15780 STR:6525 INT:18725

能力:剣術10 槍術10 体術10 魔術10

特殊:超級魔法 ???

付与効果:地母神の祝福




 カイル:獣タイプの獣人。二足歩行の柴犬のような容姿をしている。濡れると犬特有の嫌な臭いを放つ。細かいことは気にしない。宵越しの金は持たない豪快な性格をしている。


 名家の出で宮仕えが決まった時、見分を広げるため諸国漫遊の旅に出た。その性格が災いし、手持ちの金を全て使い果たす。空腹で行き倒れていたところを幼い頃のライトに拾われ、しばらくの間ペットとして過ごす。その後帰国し、政治的手腕を買われ宰相に就任。身体強化術をライトに教えたが、本人はあまり強くない。




 グリフ(本名はグリフレッド):茶色の短髪。衛兵として王都正門で監査をしているせいか、常に険しい顔をしている。これがデフォルトになってしまい周囲からは近づきがたい雰囲気を醸し出している。だがよく見れば二枚目でもある。 

 

 性格はよく言えば熱血漢で涙もろい。悪く言えば単純バカ。ライトとは正反対の性格だが、それがかえってよかったのか二人はとても仲良くなる。異性に対しては奥手。後にグウィネというかわいい彼女が出来る。




 グウィネ:ふわふわした金髪の褐色美人。人族タイプの獣人。当初は特徴でもある耳を髪の中に隠して生活していた。胸は大きい。Fカップはある。彼女が経営する理髪店はシャンプーを行う度にグウィネの胸が当たると評判を呼び男性客が絶えない。グリフもそれにやられた一人だ。

 

 誰に対しても笑顔で接する優しい性格の持ち主。獣人ということを隠して生活していたので人族とは少し距離を置いている。ライ達と仲良くなる過程でグリフに恋心を抱くようになるが、グリフが兵士ということもあり、彼の未来を案じ身を引くことを決める。しかし、グリフの熱意に負け付き合うようになる。




 オリヴィア バレンタイン:燃えるような長い赤髪を簡素に結んでいる。顔の作りは悪くないがその大柄な体格からか、周囲からは畏怖しか与えない。元冒険者ということもあり、筋骨隆々。身長は夫のローランドよりも高い。


 性格はいわゆる脳筋であり、考えるよりも剣で解決が彼女のモットーだった。しかし、剣の腕以上に料理も上手く、その姿から想像出来ないほど女子力が高い。現在は所属していたパーティーの名を取った「銀の乙女亭」という宿を経営している。宿泊サービスで無料で稽古を行っているが、これが災いしてか客足が遠のいている。このサービスを中止したところ、売り上げ前年比は200%を超えた。なぜ売り上げが上がったかをオリヴィアは理解していない。


 五十キロはあろうかという大剣を片手で振るう。防御を無視した一撃で数多の敵を屠ってきた。因みに彼女の冒険者時代の二つ名は「二太刀いらず」である。




 ローランド バレンタイン:スキンヘッドの厳つい顔つきをしている。髭は生えていない。見た目は完全に脳筋だ。厳つい顔とは裏腹に思慮深く銀の乙女というパーティーでは司令塔を務めていた。受ける依頼は全て彼が受注していた。計算も得意で少ない資金の中で宿をやりくりしているのは彼のおかげでもある。宿では経理、発注を担当している。




 アレキサンダー フロイライン(ギルド長):スキンヘッドで左頬に大きな傷跡がある。口髭を生やしており、かなり厳つい顔つきをしている。ギルド長をしていることもあり、面倒見はいい。ライトがギルド登録する際も彼なりにライトの心配をしていた。フィオナがギルドを半壊させた時も責任を問わず、二人をギルド職員として雇用する。見た目に反していたずら好き。


 元Aランクの冒険者でもある。引退したが未だ戦闘力は高い。ライトは彼のことをハゲだと思っているが、本当は剃っているだけだ。



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