Just now.
街灯りが遠く感じた冬
歩けばすぐなのに僕は動かなかった
誰かに見つけて欲しくて今日も布団に入る
明日になれば変わるはずだと思った
そんなことあるわけない
自分の矛盾に気がついたときには
いくつも歳月が経っていた
でもまだ胸の鼓動は高鳴ってる
Just now...
街灯りが流れていく車窓
ヒトの時は短いのに惰眠を貪った
叶えたい僕との約束はなにがあっても貪欲に
向こうから迎えに来ることはない
夢は絶対邪魔させない
ラジオの時報が鳴る度に僕は焦った
勝手に血管が浮き出る
誘惑する悪魔を振り切って
低い暖簾をくぐり抜けて走り出せ
Just now...
つまんない世界から逃げた
夢に生きていたあの頃はこんな情熱知らなかった
僕の中で燃えたぎるナニカに背中を押された
誰に何を言われても他人は知らない
あの光る枝を掴んだと思った
枝が折れて堕ちた
でもまた不細工な格好で崖を登った
街灯りが遠ざかっていく
そうじゃなくて僕が避けていた
避けて無視して独りの世界に閉じこもった
でもそれじゃダメだって知っていた
薄々気づいていた
それなのに足は玄関で止まってしまう
まるで自分の
でもあの家ともおさらばだ
過去も現在も振り切って未来を掴むんだ
Just now...
何度失敗しても生き返る
学んでまた崖を登り始める
あと少しで掴めるんだ
爪楊枝みたいな足に力を入れて
もやしみたいな腕を伸ばして
Just now...
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