第57話:精霊王と娘にご対面

■まえがき


フォロー、レビューに応援、本当に有難う御座います。

皆様のお陰で小説フォローが600人を超え、何と‥総PVが10万目前になりました!_(._.)_

そして、ランキングを見てたのですが‥1ページ目に居て‥信じられません(;'∀')

周りは皆恐ろしい数字を出しているのに、上位に入れてました。

本当に有難う御座います!これからも末永く宜しくお願いします。


---------------------------------------------------


僕達は大きな木の内部に作られた城の様な所へと着いた。

門には屈強な精霊が2人程立っている、彼らは防具と剣や槍を持っていて、魔法以外の戦闘も行うのだなと感じた。

そうしていると、1人の門番がハルさんに話しかけた。


「ハル将軍!ご無事で!」


「うむ」


「此方の方があの噂の人間‥」


「ああ、そうだ、精霊王とお会いしたい事を伝えてくれ」


「は!直ちに!」


そう言うと一人の門番は、直ぐに門を開け、係の者へと伝えた。

僕達はハルさんと一緒に木の内部へと入った。

人間界の王城等に行った事が無いから分からないけど‥広々としていて、木の温かさを感じる空間だ、木の隙間からは光が指し、宙に浮く魔力に反射している様により強い輝きを放っている様に見えた。


「精霊王も準備が必要だ、どうだ、我が軍の鍛錬場を見せてやる」


そう言うとハルさんは皆を引き連れて大きく開けた運動場の様な所へ連れて行った。

そこには沢山の精霊が居た、武器を使った訓練、魔法で的を当ててたり、近距離戦闘をしたり‥とても真剣な眼差しで活気を感じた。


「将軍様のお帰りだ‼全員整列‼」


とふわふわした尻尾のある女性の精霊が大声で叫び、凄い速さで整列し、ハルさんの前へと立った。


「弛んでないな、流石だ。楽にしろ」


「は!」


「これからも頼んだぞ、リザ」


「有難う御座います!本日はご家族とご一緒に?」


「ああ、噂の人間を連れてにな」


「このお方が‥見ただけでこんなにも魔力を放出しているとは‥一度手合わせを願いたい」


「構わんぞ、謁見が終わってから場を設けよう」


そんな会話を終えると、僕達を精霊王の準備が整ったらしく、僕達は謁見の間へと向かった、その道中なんだけど‥ミラさんがハルさんを笑顔で尋問していたのは内緒だ、精霊界の女性は強いんだな‥うん。


こうして大きなドアの前に立つと、最後の確認と指輪を渡され、それを身に着けた。

とても綺麗な指輪だなぁ‥と思いまじまじと見ていると、ガンビットさんが解説してくれた。


「それは、魔法が使えない様にする為の道具なんだよ、一種の保険だから気にしないでね。あ、あとね、精霊王はそんなに礼儀作法は煩くないから安心してね」


へぇ‥そんな物が有るのか‥精霊界って人間界よりも進んでるんだな‥

こうしてドアを開け進むと、部屋の左右に何人もの男性女性の様々な種族の精霊達が立ち、最奥にある王座に座る1人の短く綺麗に整えられた髪と髭が印象的なダンディーな男性エルフととても煌びやかなドレスを着た若い女性エルフの2人が居た。

謁見の前の中央へ歩くと、皆が片足を床に付けたので、僕もその真似をした。

こういう礼儀作法は僕はどうしてもわからない、今まで無縁だったと言うのもそうだけど‥

すると、ダンディーな精霊王が声を上げた。


「よく来た、リヒター・ウェインよ‼」


「は、はい!有難う御座います!」


「よし!元気な子だ!さて、リヒター、来てもらった理由だが‥ヴィズルポゼッションを使う事を止めて貰いたい事と、君が何故それを使えたのかを研究させて欲しい、その事は聞いておるな?」


「はい!聞いております」


「うむ、では問題は無いな。研究についてはガンビットに頼んである、詳しい話は彼から聞いてくれ、そしてガンビット、危ない実験はするなよ?良いな?」


「分かってますよ、ロック、僕はマッドサイエンティストでは無いですから」


「リヒターよ、君は精霊界に来た人間として二人目だ、今宵はパーティーを開くので楽しんでくれ」


「あ、有難う御座います!」


「ハハハ、そう緊張するな、俺は精霊王と言われてるが、ただのおっさんだ。」


「お父様!精霊界の王らしくして下さい!」


「いやー、疲れるよー。それにアマンダ‥『リヒター様が来る~‼』とか言っていつも以上に張り切っていたじゃないか?あれはどう説明する?ん?」


「あ、あれは、失礼にならない様に最善を尽くしただけです!お父様!そう言う話は良いので、しっかりやって下さい!」


仲の良い家族だなぁー、人間界だったらこんな風にはなってないだろう‥

そんな事を思いながら僕はボーっと話を聞いていると咳払いが聞こえた。


「ロック様、いい加減進めて下さい、家臣が笑いを堪えるのに必死です」


「お、そうだな。じゃあ最後に‥リヒター・ウェイン!ゆっくり楽しめ‼」


「は、はい!全力で楽しみます!」


「よし!気に入った!何かあれば私に言うんだぞ!」


「は、ははあ!!」


こうして初めての精霊王との会話を終えた。

ハッキリ言えば‥緊張しすぎて汗を大量に流してしまった。

そんな疲れている僕なのだが、もう一つ‥イベントが発生する。

それは、リザさん‥?と言う人と手合わせをと言う事で、ハルさんが無理矢理引っ張ってきたのだ。

当然レイは止めるのだが、周りからは「良い機会だ、彼の実力が見たい」と言う事で結局流されてしまった。

僕として‥あんまり戦いたくは無いけど、仕方ないと割り切った。


運動場の中央に僕とリザさんと言う精霊と対面し、模擬戦を行う事となった。

ダメージが入らない様に、大きな水晶の様な球体をした物を触らされた。

何でもこれに触れた者が受けたダメージをこの水晶が代わりとなり、一定のダメージを受けると壊れ、それで終わりだそうだ。


リザさんは獣人族で‥身体能力が高い‥そして木刀を持っている。

ハルさんはニヤニヤ笑いながら僕を見た、僕が戦闘の素人だと分かっているのに‥

そんな僕を心配そうに見つめるベルベットとレイ。


「リヒター、ヴィズルポゼッションは絶対に使うな、良いな?、それでは、はじめ!」


ハルさんは合図を出し、リザさんとの模擬戦が始まった‥

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る