第20話 まさかの勇者登場!

「な、ゆ、勇者だと?」


あー!!思い出した!僕を剣でぶった切った勇者だ!ここに来てまさかの勇者登場!


「ふん、やっぱり記憶はあるようだな」


ウィル・ウォーレスは踏ん反り返って言う。ただ・・・僕の記憶では・・・


「ね、ねぇ君ー」


「人が集まって来たな。場所を変えるぞ」


周囲には人だかりが出来ていた。みんな、面白そうに僕らを見ている。誰か助けろよ。


ウィル・ウォーレスは僕を中庭に連れて行った。


「ここなら周りを気にせず話が出来るな」


「あの、君って僕を殺した勇者なんだよね?」


「ああそうだ。私の剣が貴様の胸を貫いたのだ」


「僕の記憶では君は男だったような・・・」


ウィル・ウォーレス。黒髪の綺麗な顔をしていたが、男だった。


「にょ、女体化した」


「うぇ!?」


こ、これが、あの女体化!?


「なんだ!文句でもあるのか!?」


「いえ!あ、の。心は男なんで・・・すか?」


「い、や。私は前世では、お前を倒すことしか考えて無かった。正直性別なんてどうでも良かったし。転生してもそれは同じだ」


「つまり男だろうが女だろうが、どっちでもいいと」


「ああ。それにしても、私は可愛くないか?髪の毛を伸ばしてみたんだがどうだろうか」


しっかり女の子を楽しんでらっしゃる!


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