第16話 今日はプロットを書いてこい!

「葵ー?どうしたの?遅かったわね」


家に帰るとお母さんが心配そうに、僕を待っていた。


「ご、ごめん」


「ご飯できてるわよ」


僕はいつもより、遅めの夕食にありつく。


「ねえ。葵」


「ん?」


「学校は楽しい?」


思わずお母さんの顔を見た。眉が八の字になっめいる。また心配をかけてしまったのだろうか。


「楽しいよ」


「そう?ならいいんだけど」


信じていないな。


僕は幼い頃から、コミュ障だからお母さんに心配をかけっぱなしだった。


「僕、部活に入ったんだ」


「ええ!?葵が!?」


大変驚いてらっしゃる。そりゃそうだろう。僕はずっと習い事も部活も何もしなかったのだから。


「な、何部?」


「ライトノベル部」


「ライトノベル部!?」


「ライトノベル描く部活。ご馳走様。僕、これからやる事あるから」


「え、ええ。頑張って・・・」


お母さんはきっと、呆然として僕を見ているだろう。


僕は部屋に入りパソコンを開く。このパソコンは入学祝いに親に買ってもらった。


今日はプロットを書いてこい!


神田からの命令だ。


僕はカバンから漫研のノートを取り出す。読んで見たら恋愛ファンタジーものだった。凄く面白かったので、これを参考にさせてもらおう。


僕はワードを開き文章を打ち込み始めた。

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