第7話 ぐはぁ!

「失礼します」


教務室に入る。


「ああ、一ノ瀬。こっちだ」


担任の村上先生が僕を呼ぶ。


「なんで呼ばれたか分かってるな?」


「入部届け・・・」


「そうだ。締め切りから2日過ぎてるぞ」


「まだ、何入ればいいのか分からなくて」


「うーん。興味がある部活はないのか?」


興味がある部活・・・。


「ちなみに、中学は何部だったんだ?」


「帰宅部ですが。何か」


どうせ、見た目のままだと思ってるんだろう。


「自分で作ってみるのもありだぞ」


「僕がそんな事をするとでも思いますか」


「思わないな」


「でしょうね」


村上先生はやれやれと、ため息をつく。


「明日中に出してくれ」


「はい・・・」


明日中か。困ったな。


「失礼しました」


僕は教務室を後にする。しかし、明日中に決めないといけないのか。ここはやはり文芸部だろうか。

僕は考えながら歩く。


「そこの貴方!ちょっとお待ちを!」


うーん。吹奏楽部?いや、いきなり素人が入っても迷惑かもしれない。


「ねえ!さっき、教務室にいた眼鏡君!」


料理部?いや、僕は中学の家庭科の授業で指を切ったことがある。怖い。


「聞こえてんでしょ!待ちなさいよ!」


「ぐはぁ!」


後ろに衝撃が。靴を投げられたらしい。僕に声を掛けていたのか。

振り向くと、眼鏡に三つ編みの少女が仁王立ちで立っていた。

どちら様ですか?


「ねぇ、貴方。さっき聞いちゃったんだけど、入る部活探してるんでしょ?」


「え、ええ。まあ」


「だったら!ライトノベル部に入りなさい!」


「はい?」











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