第16話「女騎士の驚愕」

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『最強の勇者パーティに潜入中の魔王軍四天王、女勇者に気に入られる』

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みーてーねー!!


──────────────────




 メイベルは茫然と見ていた。

 二人の戦いを、なにもせず。


 なにもできずに、ただまんじりと……。


「な、なにが起こっているんだ……。何をしているんだ?!」


 突如、この世界に現れた二人の男女。

 一人はあどけなさの残る少年で、もう一人は線の細い少女だった。


 どこにでもいる平々凡々な少年少女。

 だが、違った。


 少年は伝説の勇者を彷彿させる強さを見せて、強大なドラゴンにたった一人で打ち勝って見せた。

 そして、今もなお、魔物の群れを殲滅している───。



 それはまさしく勇者。

 彼の地より舞いおり、魔王を滅ぼす人類最強の戦士……勇者!


 それがこの少年「タケル」なのだろう。


 だが、

 だが、それだけではない。


 それだけなものか!



 どうやら少年の想い人らしき、あの少女もまた強き少女であった。

 それはいっそ勇者の如く……。いや、時に勇者をも凌ぐ強さを見せる少女。


 手にもつ魔杖を振りかざし、ドラゴンですら尻尾をまくほどの火炎魔法。

 そして、オーガを滅する破裂魔法。


 まるで伝説の大賢者だ……!!


 大地を焼き、

 竜を屠る魔法を使う大賢者……。




 勇者伝説に少しだけページを割かれている伝説の大賢者がここにいた。




「な、なんてことだ……。まさか、勇者に続いて、賢者までもが……!」



 ボーーーーーーーーーン!!


「ひゃあ!」


 突如巻き起こった爆発。

 どうやら、大賢者の少女が爆裂魔法を使ったらしい、その直撃を受けたオーガが木の葉のように舞っている。


 しかし、まだまだ健在なオーガは多数。

 少女などあっと言う間に暴力に飲み込まれるに見えたが、何と言う事だろう……!!



 パンパンパンパンパンパン!! と、魔杖を振り回しあっと言う間に殲滅せしめてしまった。

 そして、最後に残ったオーガの命越えにも耳を貸さず、冷徹かつ冷静にトドメを……。



「つ、強い───」



 保護対象だなんて、とんでもない。

 あれだけの強さ……。

 集団殲滅力───局所的には勇者よりも上かもしれない……!!



 この力……!

 なんとしてでも──────。



 メイベルがナナミの力をその目に焼き付けんとするウチに、あっという間に戦闘は終わり、オーガ達は殲滅されつくしてしまった……。






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 さぁ! バトルはつづく!


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