美しい短編集ですね。
嫉妬で歯軋りします。
言葉に棘を持たない。じっと静かに耳を傾けていたくなります。
何が美しいのか、特徴を一言で形容させてくれない。
心に引っかかった一瞬の出来事や情景、モチーフを
描く作品ごとに姿を変える自由さは、水のようです。
しかし同時に、意思を持った魚でもある。
たとえるなら、この書き手は波の立たない深海そのものであり、深海を統べる太古の魚に乗り移ることも自由にできる存在といいますか。
作者からの返信
陶守さん
コメントをいただきありがとうございます。
全編通してのご感想とても嬉しいです。
なんとなくですが、文章のやわらかさのようなものを感じてくれたのかな……と思っています。それなら幸いです。というのも、子どもに読んでもらいたい意識で書いていますので、童話のような抽象的で、でも単純で優しい印象を受ける短編集を目指しています。
棘がない云々の読者感触は嬉しい限りです。
ちなみにですが、最後に入っているジョイの話だけは実話です(笑)
マスターの名前を変えて、最後の言葉をボカしただけで、日本のどこかにジャック好きのブラジル人マスターは実在します。ぜひ探してみてください(笑)
この度はありがたいコメントをいただきまして、大変感動しました。
ありがとうございました。
この話が一番好きです。
ジョイさんの適当さというか、社会人になったら、こういう風に距離を詰めて馬鹿話してくれる人、本当に貴重だよなって思います。
男の友情というか、一緒になってアホなことしてくれる友だちというか、子どもに戻れる瞬間というか、その場に居合わせただけの細い糸のつながりが、なぜか十年後とかにふと思い出すんです。
作者からの返信
鷹仁さん
コメントありがとうございます。
そうですね。本当に貴重で、本当に馬鹿なんですよ、このジョイは……(笑)
無理やりショートにまとめた拙いストーリーですが、こうして素晴らしい読みかたをしてくださって嬉しく思います。
ちなみにこの話は実話ですので、今夜も日本のどこかで陽気なブラジル人がジャックを飲んでいることでしょう。