第11話 魔女裁判2
「えー、これより、本日2度目のクラス裁判を開廷します」
「「「「「イエーイ‼︎」」」」」
「ねー、皆んな落ち着こう?
こんなことしても、誰も救われないよ?
後、今朝よりも体勢がきついのはなんで?」
「「「「「お前の意見なんて聞いてねー‼︎」」」」」
「理不尽っ⁉︎」
あの昼休みの後、授業が終わって、さー、帰ろうという時に、クラスメイト達が俺の方を凝視しており、『あっ、これは逃げないと死ぬな』と思った俺は、速攻でドアの方に走り出したのが、大助を筆頭に男子に引き止められしまい、抵抗虚しくまた裁判をさせられる事になってしまったのだった…
てか、なんで俺今十字架に繋がっている状態なの?明らかに、朝よりも辛いのですが⁉︎後、なんで大助が毎回進行をしてるんだ?
「えー、今回の議題は、裕也が鈍感スケコマシ改めて、天下の女垂らしかどうかという内容になります。
えー、まずは無駄だと思いますが被告人からの証言からどうぞ」
「おい!無駄ってなんだよ⁉︎
第一、俺はそんな事を言われる筋合いが無いんですけど⁉︎
絶対、3貴公子の方がたぶらかしているだろ⁉︎
皆んなもそう思うだろなぁー!」
全く、何を言っているんだか、俺ごときが3貴公子のやつらと比較にならない事は分かっているじゃないか。だから、この裁判を早急に終わらせて、あいつらに復讐してやる‼︎
「「「「「…」」」」」
…おかしい、誰も声を出してくれないのだが?てか、寧ろこいつ何言ってんだって目で見られているんですけど⁉︎
「あのー、皆さん?
私が言った事って間違えていませんよね?
私が天下の女垂らしなわけ無いですよね?」
「「「「「…」」」」」
おっと、こちらを見る視線が変化したぞ。なんだ皆んな分かったうえで、敢えて黙ってくれてたんだな。どれどれ、女子からはこの女の敵って感じの目線で男子からはこのリア充ハーレムやろう刺すべしという怨念の目線を感じるなぁ〜
えっ、なんで悪化しちゃってるの⁉︎
「えー、やはり被告人の戯言しか吐かない為、一旦フェードアウトして頂いて、誰かこいつを弁護する人はいますか〜?まぁいないようなので、これから処罰の内容の討論を「はい!」うん?
え、神奈月さん?どうしたの?」
おー、誰も弁護しない前提で話していた大助に、あきまるが待ったをかけてくれた‼︎
あー、やっぱりさっきの昼休みの時のことはノリで言っただけだったんだな。
やっぱりあきまるは天使だよ!
「あの、弁護というか、質問なんですけど…」
あれ、なんか雲行きが怪しく…
「今まで、被害にあった方は何人いるのでしょうか⁉︎」
えっ、何その質問?
そんなに重要な事なのかな?
なんか、鬼気迫る感じがするのは気のせいかな?
「成る程、まだ転校してきたばかりだから、知らないのは、当然ですよね
分かりました、それでは、その道のプロにお聞きしましょう‼︎
それでは、圭介さんお願いします‼︎」
「はい、ではこれよりどれだけの女性の方がユウの被害にあったのかを説明していきたいと思います。」
大助の声に応える形で返答する圭介…
…やばいやばいやばい‼︎
何がやばいって、俺自身は全く身に覚えがないけど、圭介が応答した事がまじでやばい‼︎
あいつの裏の顔を知ってる奴はそんなにいないから、なんで圭介が?と思うかも知れないけど、俺自身はその事をよく知ってるから、冷や汗がさっきから止まらなくなってきてるんですけど⁉︎
「まず、被害人数の方を伝えてさせて頂きたいと思いますが、神奈月さん、心を落ち着かせて聞いて下さい」
「は、はい!
大丈夫です!」
「まずは人数なのですがその数およそ20人…」
「…え?」
「ただ、ある人達が原因でほとんどの人はすぐに諦めるんだけどね
その人達が、凄い強敵なんだよね」
「…」
はぁー⁉︎何その人数⁉︎
俺、いつの間にモテ期来てたの⁉︎
てか、なんで誰も告白してくれないの⁉︎
俺はいつでもウェルカムなのに‼︎
…それはそれとして、さっきからあきまるから不穏な空気が漏れているのは気のせいだろうか?
なんか、心なしか冷や汗が凄い止まらないんですが…
「…ねぇ、裕也くーん?」
「は、はい‼︎」
「どうゆう事か、説明してくれる〜?」
「いや、どうゆう事って言われても心当たりがなくてですね…」
「…ふーん、そうなんだね〜」
「…」
怖い怖い怖い⁉︎え、なんなの⁉︎
なんで、そんな般若みたいな顔していらっしゃるの⁉︎
俺、マジで心当たりが無いのですが⁉︎
「えーと、神奈月さん?」
「はい、なんでしょうか?」
「気持ちは分かるんだけど、とりあえず、また今度詳細を教えるって事で、ここは一旦抑えてくれないかな?」
「…分かりました。」
「良かった〜
他には、何かあるかな?」
「いえ、大丈夫です
それより、早く罰を決めましょう」
「そうだね、時間もないし、すぐに決めようか
大助、後は任せてもいいかな?」
「OK、後は任せろ‼︎
では、皆さん、さっきの続きなのですが弁護する人はいませんか〜?」
誰も手を挙げてくれない…
…なんでか、分からないけどさっきから不機嫌なあきまるまでもが敵にまわってしまった…
「はい、誰もいないという事で、これから罰の方法を各自相談してください‼︎」
「「「「「いやっふー‼︎」」」」」
結局あの後、みんなで嬉々として罰の方法を相談しあっていて、それが実行されるのであった…
それはあまりな罰だったので、語りたくもない…
とりあえず言えるのは…理不尽だぁー!
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