黒対白華

紅く赤く流れるそれは僕を光と思える闇へと引き摺り落す



失ったひとつの想い

それは僕にとって全てだった


ねぇ…僕はまだ君の事…

どうして…僕じゃ…ダメなの…

僕は…僕は…

君を…無くして…生きる意味なんて…

僕は…君を…

僕は…


僕は必要ないんだ

この世界にも君にも誰にも

必要とされてないんだ


君が僕に言った

別に君がいなくても成り立つ


だったら消えよう

この世界から


涙と悲しみで歪む視界の端に映った『それ』に期待をし

ゆっくり手に取り、僕は見る


深く深く白い肌に沈ませる

ポツリポツリと紅い雫が浮き上がる


赤い雫は溢れ出て

腕から床へ零れてく


こぼれて慌てて汚さず逝こうと浴室に

風呂に貯まった湯の中に

更に多く深くなった腕をいれ


湯の中に咲いた赤い花

透明な水を染めていく



紅くなっていくほどに

遠のく何かと

苦しくなる体


だけどそれも気にならなかった


ようやくこの世界から消えられる

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黒対白華 @kiminokoe

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