二人でいられる日もあとわずか。


 そうなのか。


杉本ちかに嫌われていたのかと思ってたけど、そうじゃなかったんだ。


一番にそう思って。


でも、親離婚するかも知れないとか。


転校とか。


一気に言われたら・・・・。


どうして。と思ってしまう。


でも。


ちかは。私よりいつもしっかりしていて。


いじめられていた私から、いつも助けてくれて。


私が出来ない事も、みんなちかがしているし。


私はいつも、ちかにしてもらってばかり。


そんなちかが、転校してしまう。遠くにいってしまう。


何か、私が、ちかに、出来る事は・・・・。


何かあるのかな。


「ねぇ・・・。」


私は言った。


「本当に、若野居くんの事、あきらめるの?。」


若野居くんは、たぶん。


いちごちゃんに気持ちが向いている。


「うん。・・・・だって、私は。若野居くんが、好きな人と、いた方がいい。」


やっぱり。


ちかちゃんは、私よりずっと大人みたいだ。


若野居くんの事も、ちかちゃんの家の事も。


ちかちゃんは受け止めて、前を向いている。


二人でいられる日々もあとわずか。



 切ないけれど、とりあえず、笑ってみた。

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