大人になったら、したい事。


 気のせいかもしれないけれど。


 私の友達、杉本ちかが最近、おかしい。


 最近。私とあまり目を合わせてくれない。


 猪木彫いちごちゃんと、若野居タカシくんを、両想いにする。


 このミッションだけが、私とちかをつなげているようなものだった。


 まずは、若野居くんに、いちごちゃんの事を知ってもらおう。


 ちかちゃんが、クラス替えの日、いちごちゃんに書いてもらっていたプロフィールを出してきた。


 いちごちゃんの身長・体重・足のサイズ・好きな色。バトミントン部だと言う事。好きなタイプは、私が好きになった人。特技は、ミサンガを作る事。今まで嬉しかった出来事は、妹が産まれた事。


「ねえ。」


「・・・なに?。」


目を合わせないまま、習字教室からもらってきた便箋のイラストに色を塗りながら、ちかちゃんが答えてくれた。よかった。今日は目を合わせてくれた。ちょっとだけだけど。気にしないように、いちごちゃんの所が好きな私は続けた。


「いちごちゃんって。素敵な所がいっぱいあると思わない?。妹思いで、バトミントンも上手で、ミサンガ見せてもらったけど、すごくかわいかったし。最近。すごくかわいくなったよね」


うん。そうだね・・・。


光で、ちかちゃんの顔が見えなかった。ここは私の部屋だ。


「ねえ。」


私は、そのちかちゃんの反応に引っかかるものを感じていた。それを聞いてもいいだろうか。






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