創作の拘りと信条に関する15の質問

増田朋美

15の質問に答えてみました。

Q1.文芸作品としてよく読むジャンル、執筆する主なジャンルは? 思い入れなどがあればそちらも併せてどうぞ。

自然主義文學。島崎藤村の破戒とか、ゾラの居酒屋とか、よく読みましたね。古いお話が好きです。昔の方が、今でも通じるものをたくさん書いてくれてあるなと思うような気がするんですね。

よく執筆するジャンルは、現代ドラマです。というか、それしか書いたことありません。ほかに恋愛とか、やったことあるけど、一番書きやすいのは、現代ドラマかな。というか、何のジャンルに当てはまるのかわからないから、現代ドラマとしてしまったかな、という事情もありますね。まず、異世界ファンタジーは全く書けません。


Q2.初見の方に対して、とりあえず薦めたい自分の作品(※カクヨムで公開中のもの)はどれ? あらすじと共に、ごく簡単にご紹介を。

特に自信のあるものはありませんが、しいてよく描けたのは、「杉ちゃんと歌を忘れたカナリアは」とか、「六段の調べ」、「ラスプーチン、後悔する」などだと思います。人から良く描けていると言われたのはその三つです。



Q3.「文芸作品たるもの、一番肝心なのはこれでしょう!?」「私はこれが備わっている作品が大好きなんだ!」と思う、書き手として、または読み手として絶対に譲れないポイントはある? ※最大3点ぐらいまで。

流行語、略語は用いない、美しい日本語で書くこと。せめて、書物の中だけでも、美しい日本語を残してほしい。


Q4.自作の執筆時、その譲れないポイントを読者にも余すところなく伝えるために、特に注力しているポイントや心掛けはある? ※最大3点ぐらいまで。

ほとんど即興ですが、しつこくなく、簡素に終われるように心がけています。映像化されるのが嫌いのなので、映像には出来ないようにさせたく、心理描写が矢鱈長いというのも特徴だと思います。


Q5.「喜」「怒」「哀」「楽」の内、自身の作風やこだわりとして最も強く描き出したい感情はどれ? その理由や、具体の工夫、心掛けなどがあれば併せてどうぞ。

哀ですね。なかなかそれを扱う小説も今は少ないですしね。やっぱりね、人間を描くときは、人間を一番動かすのは悲しみだという事を忘れてはいけないと思うんですね。喜びが出るのはそのあとだと思う。何となく、中島みゆきさんの作品にも似ている。


Q6.主人公、ヒーロー/ヒロイン、悪役、脇役、ライバルetc... 魅力的な人物として描き出すために、特にこだわっているポイントや意識はある?(例:個々の人物設定や各キャラの配置と関係性、外見・内面の描き方etc...)

そうですねえ、、、。特に杉ちゃん像が固定してしまうのは、望みません。皆さんの考えたなりの、杉ちゃん像でいいと思うんです。ほかの人物もそうですが、小説は、映像ではないのですから、一人ひとりに見えてくる杉ちゃん像は違っていいと思います。なのでキャラクターの容姿に関する描写は控えめにしてます。それよりも、彼らの発言とか、そっちの方に注目してほしいかな。


Q7.世界観や設定を考える際、考証(時代考証、科学技術考証、職業や学校生活・部活などの考証etc...)は重視する派? それとも、あまり気にしない派? その理由や、重視する派の方は情報収集の方法やどの程度調べるかの基準なども併せてどうぞ。

ほとんど気にしたことないです。とりあえず歴史的にあった事実は調べる程度。調べたのは、着物の種類くらいですね。それも、家にあった古い本を参考にしたので、今の感覚とはかなりずれていますね。あとは、ほぼすべて想像で。


Q8.最近の流行や話題作の中で、「いや~、そうじゃないんだよなあ」と思ってしまうことや、「世の流行りがどうであれ、私の作品ではああはしません」と意識していることはある?

性描写を作らないこと。また、大きなイベントがなくてもキャラクターの心は変化していること。流行りの戦闘描写や魔法などはほとんど使わないこと。カッコいい、カタカナ語の地名は作らない。日本人らしさ、をしっかり書くこと。などを私は、留意して書いています。


Q9.最近の流行や話題作の中で、「これが世間にウケるのはわかる」と感じていることや、「自分の作品にもそこに通ずるものはあるぞ……」と内心思っていることはある?

さいきんの流行をほとんど読んでいませんのでわかりませんが、最近の本は、寂しいのを埋めてくれる存在になっているような気がします。


Q10.仮に自作品の出版やメディアミックスが行われるとしたら、ぜひ携わってほしいと妄想するクリエイターやアクターはいる?(例:映画監督・映像作家、アニメやゲームの制作スタジオ、俳優・声優、作曲家・音楽グループ、漫画家・イラストレーター・デザイナー、小説家・脚本家etc……)

そうですね、、、まず映像化を望みません。それよりも、文学として楽しんでもらいたい。


Q11.小説執筆以外で、「これに関しては一般の人よりちょっと詳しいかも」と言える趣味や特技、専門知識などはある?

着物の知識。それだけは増えました。



Q12.自分の創作活動や創作物において、小説以外のもの(映画・音楽・絵画など他のカルチャーや、人間関係、勉強・研究・仕事、忘れられない思い出等々の実体験まで含めて)から受けている影響やモチベーションはある? ※最大3つぐらいまで。

着物を着て生活するようになったこと。お箏を弾き始めたこと。観音講に少し通った事。


Q13.ものを書き続ける限り永遠に追求していきたい、もしくは自分のどの作品にも通底する(自分の作品とは切っても切り離せない)と思うテーマやメッセージはある?

人間は、事実に対して、何ができるかを考えることが、最大の能力であるという事。


Q14.これから自作品を読む読者の方に、ぜひ楽しんでほしい、楽しませる自信があるポイントは?

平凡な日常生活にも、葛藤はあり、それが今を作っているという事を、表現したいと思います。アップダウンがあってもなくても、素晴らしい人生であったことを伝えていきたい。


Q15.最後に。これまでの回答内容も踏まえつつ、改めて自作品を深く、そして熱っぽくお薦めしてください! ※Q2と同じ作品でも、複数の作品でもOKです。

答えは、第二問と同じです。

杉ちゃんは、落ち込んだり、もうだめじゃないかと悩んでいた私に、小説を書くという楽しみをくれたんです。それを、忘れないためにも、これからも、頑張って描いていきたいと思います。


読んでくださりありがとうございました。

これからも、杉ちゃんをどうぞよろしくお願いします。

そして、企画に参加させていただきありがとうございました。たぶん、変な奴だなあと思われるかも知れませんが、これを読んでいただいてうれしく思います。



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創作の拘りと信条に関する15の質問 増田朋美 @masubuchi4996

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