36 真由美ちゃんのおっぱい

 僕は自宅でくつろぎつつ、先日の灯里さんとのデートを思い出していた。


「はぁ~、灯里さんのおっぱい、すごかったな~」


 Jカップとか、グラドルにでもなれよと言いたいぐらいのサイズだ。


 そんなおっぱいをあれやこれやと出来る僕は幸せ者だなぁ、と思ってしまう。


 ちなみに、今は須藤姉妹が二人とも出かけている。


 僕はチラッ、チラッ、と両サイドを振り向いてから……


「……チャンスだな」


 久しぶりに一人でごそごそしようとした。


 ガチャリ。


「ただいま~」


 爽やかな真由美ちゃんの笑顔が見えた。


「あっ」


 そして、僕はパンツを下ろしてティッシュボックスをセットしていた。


「えっ」


 しばらく、部屋の中の時が止まる。


 時を戻したい。


 あ、無理か。


「……しょ、翔太くん? 何をしているの?」


「あの、その……」


 そして、僕は真由美ちゃんの前で土下座をした。


「ごめんなさい、一人でしようとしていました!」


 なんて情けない告白だろうか。


 あぁ、これだから男って奴は、と男ながらに思ってしまう。


「……翔太くん」


「あ、はい」


「ちなみに、その……オ、オカズは誰なの?」


「えっ、オカズですか?」


「正直に答えて」


 ズーン、と背中に重しを乗せられたような圧迫感が……


「……灯里さんの巨乳です」


 僕はゲロると同時にふやけた。


 これは、さすがに優しい真由美ちゃんでも怒る。


 絶対に怒る!


「……もう怒った」


 ほら、怒った。


「許さないもん」


 そして、メッチャ可愛い!


 頬をぷくっと膨らませる真由美ちゃん、メッチャ可愛いんですけど!


「ふん、だ。どうせ私のおっぱいは小さいもん」


「で、でも、頑張ってCカップになったでしょ?」


「お姉ちゃんのサイズは?」


「じぇ、Jカップです……」


 僕は何だか怖くてまともに顔を上げることが出来ない。


 恐る恐る、チラと真由美ちゃんの方を見ると、


「ニコッ」


 今度はメッチャ笑顔なんですけど! 


 メッチャ怖いんですけど!


「ねえ、翔太くん」


「は、はい」


「大きいおっぱいと小さいおっぱい、どっちが好み?」


「へっ? いや、それは……」


「正直に答えて」


「大きいおっぱいです」


 また、空白の時が生まれる。


 あっ……ああああああああぁ!


 僕ってやつは、つい正直に答えてしまった。


 これはもう、真由美ちゃんも激怒して……


「……ぐす」


「えっ?」


「……ごめんね、私はおっぱいが小さくて」


「ちょっ、どうして真由美ちゃんが謝るの? 悪いのは僕なんだよ?」


「えいっ、おっぱいもっと大きくなれ! えいっ!」


 真由美ちゃんは必死に自分の胸を揉む。


「落ち着いて、真由美ちゃん!」


 僕は真由美ちゃんの手を掴む。


「はぁ、はぁ……自分が情けないよ」


「真由美ちゃん……」


 僕はそんな彼女を抱き寄せる。


「確かに、僕も含めて多くの男は巨乳が好きだよ。でも、女の子の魅力はそれだけじゃない。真由美ちゃんはメチャクチャ可愛いよ」


「……本当に?」


「うん。だって、灯里さんよりも先に、真由美ちゃんに惚れていた訳だし」


「でも、もしお姉ちゃんと同時に出会っていたら……」


「それを言われると……でも、それでも、僕は真由美ちゃんが好きだ。真由美ちゃんの小さくて可愛いおっぱいも好きなんだぁ!」


 僕の恥ずかしい叫び声が部屋の中で反響する。


「……もう、翔太くんって変態だね」


「うっ……返す言葉もございません」


「でも、私も変態だ……だって、もう翔太くんとエッチがしたくなっているもん」


「ま、真由美ちゃん……」


 僕と彼女は見つめ合う。


 そして、キスをした。


「ちゅっ……はっ……んっ、あっ……」


 真由美ちゃんの口の端から、可愛らしい声が漏れる。


「……真由美ちゃん、もっと舌を絡めて」


「……う、うん」


 僕の言われた通りにしてくれる真由美ちゃんが可愛い。


 そして、そのおっぱいを揉む。


「あっ……ごめんね、小さくて」


「たまらなく可愛いよ、真由美ちゃん。むしろ、このまま大きくならないで」


「やだ。私ももっと大きくなって、翔太くんに色々としてあげたいの」


「ま、真由美ちゃん……じゃあ、Dカップまでなら許可します」


「Fカップが夢なんだけど……」


「いや、それはさすがに無理……あっ」


「むぅ~!」


「ご、ごめんよ、真由美ちゃ……」


「もう怒ったぞ~!」


 真由美ちゃんは僕を押し倒す。


「おわっ」


「翔太くんなんて、こうしてやる、こうしてやる~!」


 真由美ちゃんは僕にまたがると、腰を前後に動かし始めた。


「ちょっ、これは……本番じゃないけど……ゆ、揺れ過ぎ」


「翔太くんなんて、私のお馬さんなんだからね!」


「も、もはや意味が不明だよ、真由美ちゃん……可愛いけど」


「えいっ、えいっ! 走れ、翔太くん!」


「いや、仰向けなんで無理です」


「走るの!」


「無理です!」


「むぅ~!」


 怒った真由美ちゃんは、小さな胸を僕の顔に押し付けて来た。


「これでもか! これでもか!」


「ふぐっ……ま、真由美ちゃん、キャラが……キャラが崩壊しています」


「翔太くんのせいだもん!」


「ち、ちっぱいプレス……なんて可愛いんだ」


 その後、僕は真由美ちゃんの可愛らしさに完全ノックアウトされました。







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