気がつけばアテネのアゴラで。

            

ダウンシフトDownshiftingとは、生活様式に関する社会的な潮流・傾向の一つである。過度な出世競争や長時間労働、物質主義的、唯物的な生活環境を日常から排し、よりゆとりのあるストレスの少ない生活に切り替える生活態度の劇的な変化を指し、また、そうした生活態度は減速生活と言われる。


スッキリしない事の始まりは、ダウンシフターの紹介記事に

「遠くは、ローマ皇帝ディオクレティアヌスが引退し離宮で

キャベツ栽培に勤しんだ、ゴータマ•シッダルタは宮廷を捨て

ディオゲネスは樽に住んでた」。


ナンジャコラ記事文なのだが、元来、近年の現象の一つを無理やりに一括りにダウンシフトとレッテル貼りしたのが間違いなのだろうが深入りしません。

同様レッテルには隠遁、隠棲、引退、シンプルライフ等々。


ディオゲネスは大きな酒樽に住んでいたとか、いや陶製大甕

だとかハッキリしないのだが、一つ気になるエピソードが。


絶世の美女、フリュネ  Φρύνη, は紀元前四世紀の古代ギリシャのヘタイラ。



 

ある時、リディア王がフリュネを求めたが、フリュネは法外な金額を要求した。気に入らない相手だと思ったためである。しかし王はその金額を呑み、フリュネは王の希望に応えた。反対に、哲学者のディオゲネスには無償でその身を与えた。ディオゲネスの精神を立派だと思ったからである。ディオゲネス・ラエルティオスは、フリュネが哲学者・クセノクラテスの美徳を確認しようとして失敗したと言っている


ディオゲネスにはタダでやらせたとか、クセノクラテスは

彼女が一つ寝台でいくら誘ったが頑としてしなかったとか、なんかもう哲学者持ち上げ文。

クセノクラテスの美徳は守られているから?ウィキの記事も

おかしいのでは?

古典期ギリシャでは哲学者達は社会、社交界の人気者。

シンポジウムに教養的に気の利いた事項を提供できる哲学者

詩人、劇作家を呼べるのが社会の上級者の証。

アテナでは哲学だけで食っていけるので古典期の賢人達が流れ込んできたのか?

昼間からああでもないこうでもないで生きていけたのです。

 ディオゲネスの言葉

「教養は若い者にとっては節度を保たせるもの、老人達には慰め、貧しい人達には財産、富める者達には飾りである」。此処で謂う教養はパイデイアの事。

​​​​​​【 paideia】

ギリシャ思想の根底に流れ、のちキリスト教に受け継がれた教育理念。本性(個性)を覚醒させ、本来の方向に向けかえ、真の認識に慣らす過程。転じて、広く教育、教養をいう。

警察はスキタイ族の蛮人にさせ同盟ポリスから、みかじめ料

を取り立てて、なかなかな遣手です。


ギリシャ哲学者列伝読後感想。ディオゲネスの項。


ナカナカ面倒くさいオヤジだと思いました。


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