”イヤよ” は今どうなった!?

昨日、電話の「非通知発信」の話を書いたのだけど——。


相手の電話のディスプレイ画面にこっちの電話番号を表示させたくない時に、かけたい番号の前に「184」をつけると非通知にできるってヤツ、今もあるんでしょうか?


昨日の「電話友だち」の人も、そうやってかけてるの??


そして今回、思い出そうとして思い出せなかったのが、自分の電話がデフォルトで非通知設定になってる時、こちらの番号を表示させたい時につける番号。


184の方は「イヤよ」って覚えるんだったはずだけど、逆のは何だっけ???


「186」でしたっけ?


それがまったく思い出せない。。。おそるべし。


いえね、私も母の電話がそうじゃなければ、非通知の着信には応答しない人になっていたかもしれません。

が、そのほかにも、知り合いや仕事の電話が「非通知」や「公衆電話」って表示でかかってきた時代もあったので、どうでしょう。

やっぱり、切り捨てられないかなぁ。。。(今どきはそんなのない、ってわかってはいるんだけど)



というわけで、例によって全然関係ないんだけど、昔、うちにかかってきたある電話の話をしたいと思います。


まだ携帯とかなかった時代、たまたま余分の「電話機」をもらったので、私は家の固定電話の線を二股にして、自分の部屋にも電話を置いてました。


で、ある日、早朝5時半とか(夏だったので明るかった)に電話が鳴りました。もちろん居間の電話もいっしょに鳴ってるんだけど、私は自室で電話のそばに寝てるわけなので、私が出ました。


——もしもし?


半分寝ぼけて応答。


「あのさ、○□★△※◆〜って、できる?」


頭がまだ寝てるので、よく聞き取れない。


「は?」


「だから、関係って、できる?」


まだとても若かった私は、よく理解できない。


それより、こんな早朝に誰? ってことの方が問題で、出た言葉が「どちら様ですか?」でした。ごく普通に。


そして、口ごもる相手が答えるより先に「あ、〇〇おじちゃん?」と、私は親戚の名前を口にしたのです。こんな時間にかけてくるのは親しい間柄の誰かだと漠然と思っていたし、声やイントネーションがそっくりだったので。


すると、「あぁ、そうそう」と言う。


「そっちは……?」と聞き返してくるので、「みさえだけど」と答える私。

女家族三人、声がそっくりってよく言われるので、〇〇おじちゃんも私が三人のうちの誰なのか確かめようとしてるんだと思って。


「あ、みさえちゃんか。それでさ、だから……」と、ものすごく思い詰めたように話を続けようとする〇〇おじちゃん。


こんな早朝に、自分の姉の家にのっぴきならないような真摯な声で電話してくるってことは、大変な困り事に違いない。

と、私がちゃんと話を聞くモードになりかけた、その時。


部屋の外で「誰?」と問いかける母の声が。


私はおじちゃんに「ちょっと待って」と言って受話器を手で塞いで、「大丈夫だから! いいから!」と母を追い払いました。


切羽詰まっているおじちゃんが、相手が私とわかっても話を続けようとしたので、むしろ母じゃなくてよかったと思ったのかもしれない。きっと、母には言いづらいことだったんだ、と思い込んでました。


まずは聞いてみて、もし私じゃどうしようもないことなら、最終的に母か、あるいはほかの母の兄弟姉妹に相談したっていい。

とにかく今は話を聞いてあげなくちゃ。


そういう気持ちで、私は母が部屋に入ってくるのを制止しようとしたんでした。


去っていく足音を確かめて、再度受話器を耳にあてると、しかし電話は切れていました。


あちゃー。

もうちょっと待ってくれてたらよかったのに。


私は母を恨めしく思うとともに、おじちゃんに悪いことをしたと悔やみました。

そして、母の気配を感じて電話を切るなんてよっぽどのことだと、ますます心配に。


しばし思案して、私はおじちゃんちの電話番号を調べて、電話することにしました。

おじちゃんは仕事がら早起きで、ほかの家族はまだ寝ていて(だからこの時間に電話してきた?)、今ならまだ電話のそばにいるかもしれない……そう思って。


1回、2回……コール音が続き、10回を数えるかどうかくらいでつながりました。


「もしもし? 〇〇おじちゃん? みさえだけど、さっきはごめんね」

「なに、みさえちゃん!? どした?」

「え、さっき電話くれたよね?」

「は? してないよ??」

「いや、(とぼけなくても)大丈夫だから。私、一人だから」

「え、どしたの? こんな早くに」

おじちゃんの後ろには、いったいこんな時間にナニ!? という、ほかの家族の気配がする。

「どしたのって、おじちゃんがさっきかけてきたから……」

「かけてないよ。だって、いま寝てたんだもの」

確かに、声は眠そうだった。

「……??? だって、〇〇おじちゃんだって、言ってたよ???」

「何だ、それ。気持ち悪いな。いや、本当に俺はかけてないよ」


それでもまだ、おじちゃんは後ろに家族がいるのでトボけているんだと、半分以上信じていた私。


「おじちゃんのこと知ってる人が、おじちゃんの名前を使ってかけたってこと?(そんなはずないでしょ?)」

「んん、わかんないけども……それは、ほんとに気持ち悪いな。何か変なことあったら、俺も気になるから教えて」


そんな感じで、その時の電話は終わりました。


あの様子だと、おじちゃんはもう二度と相談をしてこないだろう。

少なくとも、この早朝の電話が私からだったと家族にバレたわけで、相談するにしても別の相談先を考えるに違いない。


それにしても気になる。おじちゃんは大丈夫だろうか。


一方で、万一、誰かがおじちゃんのフリしてたとしたら、これはどういうことだろう?? って疑問も、頭の片隅にありました。


数日の間、悶々としていると、今度は〇〇おじちゃんが電話をかけてきました。


「あれから、また電話あった?」


さすがに私も思いがけずおじちゃんの方から電話が来たってことで、やっと、どうも話がおかしいという気になってきて、「本当におじちゃんじゃなかったの?」と確認。

「本当にかけてないよ。俺も気持ち悪くてさ、気になってたんだけど、本当に俺だって言ったの?」

「そうだよ。声や話し方もそっくりだったから信じたもん」


結局、双方心当たりもなく、また話は終わったんだけど、それからちょっとして、そういえば自ら名乗ってきたんじゃなくて、私が名前を言って相手がそうだと答えたということに思い当たりました。


そしてさらに、「割り切った関係」というのが何を意味するのかも、しばらく経ってからわかり、なんだ、ただのいたずら電話じゃん、ってなりました。。。


いや、向こうは切羽詰まって真剣だったみたいだけど(笑)



うちは父がいなくて母の名前で電話帳に載ってたんです。

近年は、電話帳に名前が載ってるのは高齢者の確率が高いってことなのか、いわゆるオレオレ詐欺がかかって来たりしてたけど(私が把握してる限りで3回)、昔は上記に限らず女性目当て(?)のいたずら電話がしょっちゅうありました。


「今日、何色の下着履いてんの?」

「は???」(←真剣に「?」になってる私)

とか、


「はぁはぁはぁ……○ー○ンって、知ってる? はぁはぁ……(注:ラーメンとかアーメンとかソーメンではない)」

とか。。。


そういう電話って、本当に来るんですよね。


私、母に訊きましたよ、ラーメンでもアーメンでもソーメンでもないソレが、ナンなのか。


なぜか、私が怒られましたけど。。。

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