1.妹を守る為に必要なもの!それは「パワー」よ!

 決意を決めた私は早速行動を開始した。私はまずかつて「魔法省」という魔法を使える者達が働く所で働いていた祖母の伝手を使って魔力測定器を手に入れた。

 何故魔力測定器がアリーを守るのに繋がるのかって?それは、私が唯一尊敬している姉キャラで、「シスター☆シスター」の主人公が言ったセリフが今も私の胸に刻まれているからよ。


『妹を守る為に必要なもの!それは「パワー」よ!』


その言葉通りこの主人公は自分のダース程の数ある妹達をその「パワー」を駆使して守り幸せへと導いた。まさに私が尊敬してやまない姉キャラなのである。

 そして、この世界において「パワー」と言えばやはり魔法だ。この「リリカル♡スクールラブ」の世界には魔法が存在していて、人によって様々な属性の形や魔力数値を持っている。私は今のうちに自分の魔法の形を知ろうと考えたのだ。


「けど……確かアンナ・ステインローズは大した魔法の形を持ってなかったのよね……」


確か、アンナ・ステインローズの魔力属性は地属性で魔力数値もごく一般的な数値だという設定だ。逆に、私の可愛い天使な妹であるアリーは全属性持ちで魔力数値は測定不可能という規格外の才能の持ち主だったはずだ。まぁ、双子の姉妹でこれだけ差が出たのが2人の関係が悪化した要因だったりするんだが……


「まぁ、たとえ大した物じゃなかったとしても、今のうちに知っておけば色々対策出来るかもしれないものね!」


私には前世の記憶だってある。例え地味な属性である地属性だって前世の知識を活かせばどうにかなるかもしれない!それに、今のうちに鍛えれば魔力数値だって上がるかも!そんな風に前向きに考えた私はとにかく私の魔法の形を知る為に、魔力測定器の説明書を読みながら測定を始めた。


「えっと……後はこの水晶に触れるだけよね……」


私は手順に従って恐る恐る水晶に触れる。すると、水晶は物凄い眩い光を放ち、そして……


バアァァァァ〜ーーーーーンッ!!!!


「えっ……?」


何故か魔力測定器が爆発したのだった……

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