第2話:見知らぬ医者

「はー!」


カリナはベッドから目を覚ます。


(あれ夢だったのかな、、、、酷い悪夢だった、、、)


カリナは無意識に自分の目を触れてみると、自分が眼帯をかぶっていることに気づきました。


「私、こんな物付けてたかな?」


カリナはベッドから下り、鏡の前に来て自分をよく見ました。


「なにこれ、、私の腕!!これは木、、、??」


カリナは腕をコンコンと鏡にノックして確信しました。


「この足も木?これはもしかして義足なのかな?」


「もしかして、先ほどのあれは夢では無く、私、、、本当にロリンド夫婦に目を掘り出されて、両手の両足も切断されたの。」

「まさか生きているとは、、、あの後薬で眠っていたから何があったのがわからない。」


「はあー、どうすれば、、、、」


白い服を着た男がカリナの部屋に入り、カリナを見た途端目を丸くして手を震えていました。


「カリナ!!!」


男は直接カリナを抱きしめました。


「きゃっ!!」


カリナは突然すぎて驚き何歩か後退しました。


「ああ、すまないすまない、、、まさか目を覚ますとは思えなかったもので。」


(以前孤児院にこの人がいましたか?印象が無い。)


目の前の男は長い白髪を結び、白くてひらひらした服を着て首には聴診器をぶら下げ、漫画に出てくるようなグルグル眼鏡をつけていました。見たところ二十代の様です。


(医者かな?薬も持っている。)


「先ほどは失礼しました。私はネーチェルと申します。今の孤児院の院長であり、医者でもあります。」


「院長??院長はロリンド夫婦ではないのですか?」


「彼らは孤児院の人を故意に傷つけたと告発されて追い出されました。」


カリナは少しほっとしました、自分の体を見て大体分かります。


「あなたの兄から委託を受けこの孤児院に来ました、あなたの体の義足は全部私がつけました。それから私はこの孤児院を引き継ぐことになりました。これからはよろしくお願いします、カリナ。」


「よろしくお願いします。お兄ちゃんは何処にいるのですか?」


「もしかしたらここ数年は帰れないかもしれません。彼は今大きな借金を負っていますから、でももしあなたが言いたいことがあれば手紙を書いてください。私が替わりに送信します。」


「お兄ちゃん、、、ウううう、全部私のせいです。」


「お兄さんはあなたが目を覚ましたって知ったら喜びます、ご存知ですか?あなたは一ヶ月ぐらい寝り続けていたのです。」


「そんな!!!こんなに長い間眠り続けていたのですか?」

何か凄く長い時間眠り続けていた気はしたがまさかそれほど長いとは思えなかった。


「手術をしている間は、必ずあなたの意識を取り戻す自信があるとは思えませんでしたが、今の様子は大丈夫そうですね。体に何か不便なところがありますか?」


「幸いですがこの義足は体によく合うようです、鏡を見ない限り自分の手足が義足だと気づかなったぐらいです。もともと体が弱いので、あまり走ることもありません。」


「だけどの状態だと風呂が入りづらいでしょう、これで体を拭いたらいいです。」


ネーチェルはボトルをカリナに渡した。


「これは私の調和したシャンプーです。今の体は水で洗うのに適していません。」


「はい、院長ありがとうございます。」


「それでは下の階に行って皆と挨拶しましょう。でも、もう一ヶ月経ちました。あなたの知り合いはすでに引き取られました。なので新しい友達、作れるといいですね。」


ネーチェルとカリナは一階に降りてホールに来ました。カリナは知り合いが一人もいないことに気づきました。

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