第35話 私と天使(妹)と朝
「久留美ちゃん、今日は来てくれてありがとう」
「いえいえ、こちらこそありがとうね。みゆちゃんにも今日は楽しかったって伝えておいてね」
「うん。わかった。ありがとう」
夕食を食べ終えて、お話をしたり遊んだりしていると天使(妹)は完全に寝落ちをしてしまった。妹が眠ったのを見た久留美ちゃんが、そろそろ帰るね。と言うので私は久留美ちゃんを見送って部屋に戻る。クッションを枕のように扱って眠る妹の寝顔を見てかわいいな。と思いながら私は妹に薄い毛布をかけてあげる。
「もしもし、ママ?ねえ、聞いてよ。今日ね。私の友達を部屋に呼んでみゆと3人でミルフィーユ鍋食べたんだ。しかもね。みゆが私の友達を部屋に呼んだの!」
私は今日のことが嬉しくて、つい…ママに報告の電話をしてしまう。突然の電話にママは驚いていたが、何も言わずに私の話を聞いてくれた。最近のことや…妹の進路のことも相談した。
「みこと。ありがとうね。あの子のこと、支えてくれて」
「当然だよ。私はみゆのお姉ちゃんなんだからさ…私の方こそ、ありがとう。みゆを私に任せてくれて」
「みこと、みゆのこと、よろしくね」
「うん」
そんな感じのやり取りをママとした後、私はママと日常のどうでもいい話をしたりする。気づくと夜遅い時間になっていたので、私は電話を切る。
「みゆ、ベッドで寝るか、お布団敷いて寝ないと体痛めるよ…」
私がどれだけ声をかけても妹は動く気配がない。やれやれ。と思いながらどうしようか…と悩んでいると、妹は私の服の袖を掴む。
「仕方ないなぁ…」
私は妹の横にクッションを置いて、妹の隣で眠ることにした。シャワーは…朝浴びよう…妹にかけてあげた薄い毛布の中に私も入って私は妹とゆっくり眠る。
「お姉ちゃん、起きて」
「ん…あと5分…」
「ダメ!お姉ちゃん昨日シャワー浴びたりしてないでしょう?今から入らないとだよ!時間ないから早く起きて!」
「ん…もう少し…」
「お姉ちゃん、今起きたらみゆがお姉ちゃんの身体洗ってあげるけどどうする?」
「おはよう。さ、シャワー浴びに行こう」
「お姉ちゃん…」
妹がかなり呆れた表情で私を見つめる。そんな目で見ないでくれ…
まあ、でも、妹に身体洗ってもらえて朝から幸せだったから良しとしよう。
こんなことばかりしてるからシスコンって言われるんだろうな…
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