第11話 私の天使(妹)と恋愛感情
「あーもう。めんどくさい!」
入学式が終わり天使(妹)と合流した私は怒りを隠さずに呟く。
入学式が終わった後、いきなり何人かの男に話しかけられてLINE交換しよう。とかサークル何入るの?とか彼氏いるの?とか今度どこか遊びに行かない?とかいろいろなことを複数回聞かれてイラついていたのだ。
「お姉ちゃんモテるね〜」
妹は私を揶揄うように言う。まあ、こういうことは慣れっこだった。中学、高校も入学式が終わった後いきなり男の人から声をかけられるなんてよくあったことだ。
「はぁ…めんどくさい….」
はっきり言って知り合いでもないのにいきなりLINE交換しようとしたりいきなり馴れ馴れしくしてくる男の人は苦手だ。最初は適度な距離を保って徐々に仲良くしてくれるタイプの人が好ましいと私は思う。
私はそんなことを考えながら妹と手を繋いで校内を歩く。私と妹が一緒に歩いてるのをチラチラと見てる人がけっこういるのが少しイラついた。妹がかわいいのはわかるけどチラチラ見るな。と思っていると私に声をかけてくる人すらいた。適当に対応して私は妹とさっさと校外に出た。
「お姉ちゃんモテモテじゃん。さっさと彼氏作っちゃいなよ」
妹が私を揶揄うように言う。私には彼氏ができたことが一度もない。地元の幼馴染みや友達、後輩からは作ろうと思えばすぐに作れるのに勿体ないなどとも言われていた。
だが、私はあまり積極的な男の人は苦手なのだ。だから今日話しかけてきたような人たちはすでに論外となっている。私は男の人があまり得意ではないためこっちから関わろうとすることはない。なので積極的でない男の人と関わることもないため恋愛感情なんて芽生えるわけがない。
じゃあ、彼氏いらないの?と聞かれたことがある。彼氏がいたら…と言うことは考えたことがある。だが、考えてもわからなかった。彼氏がいるってどんなものなんだろう…
「お姉ちゃんは好きな人とかいないの?」
妹が首を傾げながら聞いてくる。
「うーん。いないよ」
「そっかぁ、じゃあ、まだお姉ちゃんを独占できるね」
妹はそう言いながら私に抱きついてくる。かわいい。
私に彼氏ができない最大の理由…それは私が極度のシスコン(私は認めていないが)だかららしい…
妹といる時間に幸せを感じすぎて彼氏なんていなくてもいいや。と言う状態になっている。と地元の幼馴染みに何度も言われた。
私に彼氏ができないのは妹のせいだ。と…
そんなことを思い出しながら私は妹の方を見る。無邪気に笑う妹を見て私は妹とずっと一緒にいれるなら彼氏がいなくてもいいかな…と思ってしまっていた。
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