第8話 私と天使(妹)の約束
「うわーめっちゃ綺麗」
海沿いを走る車の中から私は天使(妹)の写真を激写する。
「お姉ちゃん、私じゃなくて、海!海を撮ってよ!」
妹はそう言いながら私が妹に向けていたスマホを車の外に向ける。今日も妹はかわいいなぁ…
私は妹に言われた通り海の写真を撮る。妹も綺麗だが海も綺麗だ。
「ねーママ、窓開けていい?」
「いいよ」
ママの許可を得た妹が車の窓を開ける。すると気持ちいい感じの風が車内に入ってきた。
海の上ではサーフィンをしている人もいてとても楽しそうだった。たぶん、夏とかは混むんだろうな…
「海綺麗だなぁ…」
妹は目を輝かせて呟く。妹は一度も海へ行ったことがないはずだから当然の反応だろう。妹とよく海沿いを散歩しているが夜ご飯食べたあとの軽い運動感覚で散歩していたので妹はこの綺麗な海の景色を知らなかった。
「みゆ、海行ってみたい?」
「うん」
私が尋ねると妹は即答した。
「じゃあ、今度お昼に海沿い歩こうか」
「うん。でも、みゆ、海に入ってみたい」
「そっか。じゃあさ、夏に一緒に海に行こう。水着とか買って2人で行こう」
「うん!」
妹は満面の笑みで私に答える。かわいいなぁ…妹とデートの口実を作れた私は心の中でガッツポーズをする。
「ちょっと〜ママは呼んでくれないの〜?」
運転していたママが不満そうに言う。まあ、誘ってあげてもいいけど一回は妹と2人で海デートしたいなぁ…と私は思った。
その後、ママの車で海沿いを2時間くらい走った。そして、目に入ったスーパーに寄ってもらい夜ご飯の材料を調達する。
そして、そのままアパートに戻りママに夜ご飯どうするか尋ねると帰って実家で食べると言ったのでアパートで降ろしてもらってそのまま、ママは帰ることになった。
「みゆちゃん、お姉ちゃんの言うことはちゃんと聞くんだよ。カウンセリングの日が近くなったらまた迎えに来るからね」
アパートに到着してママが妹に言う。妹はうん。と言いながら車から降りた。
「みこと、みゆちゃんのことよろしくね。何かあったらちゃんと報告すること、初めての下宿生活で大変だろうし困ったことがあったらちゃんと言いなさいね」
「うん。ありがとう。でも、大丈夫。みゆはママが思ってるよりしっかりしてるし私、みゆに助けられてるからさ…」
「そう。じゃあ、安心ね。それじゃあ、2人とも元気でね」
ママはそう言い実家に帰って行った。ママの車が見えなくなるまで私と妹はアパートの外で見送りママの車が見えなってから部屋の中に入った。
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