第2話 私の天使(妹)が優しすぎる!



「お姉ちゃん、朝だよ。起きて…」


朝、目を覚ますと私の目の前には天使がいた。


「ここは…天国……」

「何言ってるの!ここはお姉ちゃんの家でしょ」


天使はそう言いながら私の体を揺さぶる。なんだ天使じゃなくて妹か…いや、でも妹は天使だからやっぱりここは天国…


「お姉ちゃん!」

「もーわかったよ。おはよう。みゆ」

「うん。おはようお姉ちゃん。あの…その…」


私が起き上がると妹は満面の笑みから少し落ち込んだような表情になった。


「ん?どうしたの?」

「その…ごめんなさい。お姉ちゃん、昨日のバイトで疲れてるかなって思って少しでも楽させてあげたくて朝ごはん作ってあげようと思ったら卵焼き焦がしちゃって…上手にできなかった…」

「大丈夫だよ。わざわざ作ってくれてありがとう。大変だったよね。気持ちだけでも嬉しいよ」

「お姉ちゃん…ありがとう。ごめんなさい」


もう…なんだよ。この生物…可愛すぎるでしょ。やっぱり天使か…抱きしめたい…


「もう、謝らないで、ありがとう」


私は妹を抱きしめて机の前に座るそして妹が作ってくれた朝食をいただく。たしかに味はイマイチだが妹が私のためにと作ってくれたのはとても嬉しかった。


朝食を食べ終わり私はすぐにバイトに出かけた。一応家のスペアキーを妹に渡すが、絶対に部屋を出ないように言いつけておく。


そして私はバイトに出かけた。朝から夕方くらいまでのバイトだった。昼食は私は賄い、妹は冷蔵庫の中のもので適当に自分で済ませるみたいだった。

バイトが終わり帰りにスーパーで夕飯の材料を購入して家に帰る。


「お姉ちゃん、お疲れ様!おかえりなさい!」


私が部屋の扉を開けると妹が笑顔で出迎えてくれた。もう、疲れが吹き飛ぶよね…


「あれ、みゆもしかして洗濯してくれたの?」


部屋に入り洗濯物が干してあるのを見た私は妹に尋ねる。部屋をよく見ると掃除もしてあり食器の後片付けもしてあるみたいだ。


「うん。お姉ちゃんバイトで疲れてるかなって思ったから少しでもお姉ちゃんの役に立ちたくて私ができる家事はやっておいたよ」

「本当?ありがとう。めっちゃ助かるよ」


私がそういうと妹は満足そうに微笑んだ。めっちゃかわいいな…


「でも、ごめんなさい。料理だけはお姉ちゃんがやってほしいな…私が、料理苦手なのと…お姉ちゃんが作った料理もっと食べたい!」


やばい…めっちゃ嬉しい…はい。全力で夕飯作ります。


私は買ってきた材料を袋から出して夕飯の準備を進める。妹にも手伝ってもらって夕飯はあっという間に完成した。


夕飯を食べ終えたあと、少しくつろいでいたらママから電話がかかってきた。あらかじめ電話してくることはわかっていたので私は電話にでる。

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