8話

「よっしゃぁぁぁぁぁ!!!」


俺は空と別れ帰宅した。


空とどこかに遊びに行くのは久しぶりだ。

しかも二人でなんて初めてじゃないか…?


しかし前は楓と空と俺で仲良く三人で遊んでたと思うと空と二人で行ける嬉しさの反面、ちょっと悲しい想いもある。


けどやっぱり俺たちが成長して行くに連れて変わってしまうこともある。

そうして変わってしまったのがあいつ、楓なんだ。


今は今で楽しんで行こう。


「〜♪〜♪〜♪」


「どうしたんだ?キモいぞ」


お風呂に入った後、明日空とデート(俺が勝手にそう思ってるだけ)に行けるという幸せで普段はやらない鼻歌なんかしてしまっていたら、仕事から帰ってきたばかりの父親にキモいと言われた。


少し気分が落ちた俺は夕食を終えた後自室に行き、明日の服選びをしていた。


空の隣にいても恥ずかしくないような男でいるため、せめてちゃんとした服を着よう……


…って


「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

「もう夜なんだから静かにしろ!」


「嘘…だろ…」


服、ジャージしか持ってない…終わった…


友達のいない俺は誰かと出かけることもないのでちゃんとした服を持っていなかった。

今まで空とかと遊んでた時も俺は常にジャージでいた。ダサい奴だ…


流石に高校生になって、デート(俺が勝手にそう思ってるだけ)の日にジャージで行く奴なんていないだろ…

いや俺は明日そうなろうとしてるのか。


天使(空)の隣にジャージのインキャとか有り得ないだろ!


急いで近くの服屋で買いに行かなければ!



◇◇◇◇



昨日の夜、なんとか買い終えて帰宅した俺は明日絶対に遅刻しないようにアラームを2つセットしてベッドに入った。


が、次の日が楽しみ過ぎて一睡も出来なかった。


「今は7時。というか集合1時やん」


昨日の夜急いで服を買いに行かなくても、今日の午前中に買いに行けば良かったと今思った…












  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

カースト上位グループの美少女は俺の事が好きらしいが俺は大人しい幼馴染が好き 増えるたまご @mama4523

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ