7話
空side
明日のデートに何を着ていくか服を選んでいるといきなり私の部屋のドアがバタンと勢いよく開いた。
楓だ。
何か焦っているように感じられる。
まぁだいたい理由はわかるけどね。
「空、あんた楠也と付き合ってるの!!?」
怒鳴り声を上げて私を睨んできた。
うーん。どうしようかな。付き合ってはいないけど付き合ってるって言えば諦めてくれるかな?
いや、逆効果で楓が壊れて暴れだすかもしれないから嘘はやめとこう。
まぁ近いうちにそうなるだろうけど。
「何黙ってるのよ!なんとか言いなさいよ!!」
楓は私の部屋にあるものを蹴ったりして暴れまわっている。
「まず落ち着いてよ。これ以上私の部屋のもの壊さないで」
優しく言ったつもりだったが、これが火に油を注いでしまったらしく
「ウルサイウルサイウルサイ!!はやく私の質問に答えなさい!!」
「つ、付き合ってないよ!」
そう言った瞬間急に大人しくなった。
もうはやく言えばよかった。沢山ものがこわれちゃったし。
◇◇◇◇
楓side
なんだ。付き合ってないんだ。
それだけ聞ければ満足。
ま、楠也がこんな地味な女好きになるはずないけどね。
肩をくっつけて歩いてたのにはちょっと嫉妬しちゃったけど今回は許してあげる。
だって私のせいでもあるんだから。
私が他の人と一緒にいて楠也に全然構ってあげられなかったからしょうがなく一応双子で顔も多少似てる空といたんだよね。
うん、そうに違いない。
私気付いたんだ。他の人にどう思われようと関係ない。
楠也1人いればいいんだって。
もうあなた以外の男と喋らないから。
あなたしか見ない。
あなたしか愛さない。
だから楠也も私だけを見て、愛して。
これからはずーっと一緒にいるからね。
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