第52話お呼びだし
昼食、観光、全てとはいきませんが、(全て僕の出費で)堪能した後僕らは宿を取りました。
「三人部屋?バロはどうするの?」
「僕はですね、少々面倒くさい事をしなくてはいけないので。それに、どうせ直ぐに呼ばれますよ。」
プルルル、プルルル
「ほらね。」
オニキスの呼び出し音がなり、通話を開始します。
「バロ・ランバース殿ですか?」
「僕以外に誰がいると?さて、貴方は本当に今朝の森林警備隊員の方でしょうか?これから質問します。間違えたら、貴方ではないと判断し、貴方の家族を皆殺しにします。」
「まっ、まって下さい。バロ様、貴方に赤い服のソルジャーの話をしましたし、貴方は当初観光に来たと」
「それだけではダメですね、、、変声機で真似ただけかもしれません。そうだ、アイズを決めましたよね。解るようにと?」
「えっ!アイズなんて知りませんよ。」
馬鹿正直に答えるか、もしかしたら本物か?いや、しかし、、、
「OKです。アイズはありません。では、僕と一緒に来たのは誰ですか?」
「え?」
王族の紋章まで見せたんだ。わからないハズがない。
「、、、セリエ・ラ・ターシェ殿下ではなかったでしょうか?」
「正解です。では、此方に来て貰いましょう。貴方一人でね。」
「、、、了解しました。」
「ふぅ、交渉は終わりましたよ。あら、どうしたんですか皆さん。」
セリエ、マリン、副長殿からなんとも言えない視線を現在受けています。おかしいですね、僕は事実を述べたに過ぎないのに。
「ねぇ、本当に殺す気だったの?」
「えぇ、彼の情報は森林警備隊の情報をハッキングすれば簡単に手にはいる程度の物でしょう。その後は家族と一緒にあの世に行ってもらおうとか考えていました。」
「貴様!」
副長は僕の襟を持ち上げ、壁に叩きつけた。
「副長、何をするんです。痛いじゃぁないですか。」
「君は、命の重さを考えた事があるか。」
「僕が守る命は僕の仲間、家族、友人の命です。それには副長、貴女も含まれる。、、、しかし、他の者はどうでも良い。ふぅ、さて、セリエ王女、正装をお願いします。マリン嬢、セリエ王女のお手伝いを。副長殿、貴女も正装を。旅装で会うのは少々、不敬と言うものです。私も着替えます、それでは。」
そう言って僕を掴んで止まない副長の腕を退けて、部退室しました。女性の着替えを覗く趣味は無いですし、第一にスーツが無いので急いでブティックに行く必要が有った為でもありますが、まぁ良いでしょう。
1時間後
「来ましたね。」
「そうね。」
「あの、、、」
「、、、。」
セリエとマリンはそれぞれが王女、辺境伯爵令嬢に相応しいドレス。そして、僕と副長殿はスーツを。女性でありながらのスーツ、中々似合っていました。
「さて、行きましょう。」
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