第51話バロの姿
翼、気付かなかった。あの時、空中で動けたらこんな攻撃、回避できるのに。なんて、考えていたけど、まさか本当に生えるなんて。
「バロ、さっきの翼を生やした状態で生活しなさい。私達に迷惑かけた罰よ。ボロとミロもそう思うわよね。」
「「オォン!」」
名前まで付けていたのですか、それにボロとミロ。お伽噺に出てくる伝説の狼じゃないですか、良い名前を付けたものです。
「sure, your order.」
罰だが、要請(オーダー)された事にはかわりない。 俺は龍我天成を使用し、龍鱗を纏った。しかし、あの時のような巨大な翼は現れず普段通りの跳躍と滑空にしか使えない翼が生えた。
「すみません、セリエ。どうやらあの翼は出せそうにありません。」
そう返事をしただけたのにセリエは僕の顔、翼、体を手で撫でるように触ってきました。
「セリエ、くすぐったいです。」
「あっ、、、バロ目が。」
「おほん、セリエ様。バロ様にその様な事、控えてください。一国の姫が」
「マリン、羨ましいなら貴女も触れば?」
「な!」
「お二人とも、通行人に見られています。管理人殿も、さっさと行きますよ。」
先程、セリエから目がどうとか言われていましたが、マリンと副長殿のおかげで聞きそびれてしまいました。後で鏡でも見ますかね。多分、その方が手っ取り早い。
「アレ何?」
「コスプレ?」
「でも、翼動いてるわよ。」
凄いですね、あり得ないほど注目されています。主に僕のせいで、しかし、龍我天成を解く事はできません、これは要請なのだから。
くー
可愛らしい音が聞こえましたね、これは先に手を打ちますか。
「申し訳ありません、朝食が足りなかったようですね。私のお腹が鳴ってしまいましたよ。昼食でもどうですか?」
「そうだな、確かにそんな時間か。」
「バロ、みんな彼処で食べましょ!ペットOKだって!」
「うぉふ!」「キャン!」
セリエが見つけたのはマップによると3つ星のレストラン。ペット向けの料理も作る凄いお店ですね。
「皆様、ここは私が奢りましょう。沢山食べましょうか。」
「そうね、皆遠慮しないで食べるわよ!」
「殿下、お戯れを。」
「う、、、解ってるわよ。」
「はぁ、行きますか。」
僕が先頭に出ようとすると、後ろから肩を掴まれました。誰がやっているのか、もう丸わかりなんですよね。
「僕はね、お腹が減ったから言ったんです。誰かの為とかではありません、おっと独り言が過ぎました。セリエ待ちなさい!財布持ってるのは僕ですよ!コラッ!待て腹黒女!」
「五月蝿い!奢りでしょうが!」
「テーブルマナーぐらいは徹底しやがれ!」
「二人とも、また注目されてます。」
「、、、うぉふ。」「、、、くーん。」
「では、バロ様には私のエスコートを頼みますね。」
「「マリン?!」」
「まったく、入りますよ。お三方。
(この三人、友情や愛情か。この関係が壊れないのを祈るのみか。)」
お店ではきちんとして過ごしました。まぁ、10万ギルが吹っ飛んだのには驚きました。味に見合った値段でしたし、詐欺だったら今夜消すだけですしね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます