第27話面倒事を潰す その2

「いろいろとありがとうございました。」


「じゃあね、お兄ちゃん。」


「いえ、それでは。ジュリアちゃんも、さよなら。」


あの良く解らない男と和解?をしてジュリアちゃんとメリエットさんを二人の自宅へと送り届けた。今はその帰りだ。

途中までは問題が無かったのだが、今はかなり面倒な事になっている。


「すまない、騎士が数名見回りから戻らないのだ。」


「すみません、騎士とはハーファシー家の?」


「いや、我々と同じような見た目をしているのだが、、、うむ、解らないなら良い。」


どうやら俺が消した6人の盗賊を探しているようだ。、、、騎士団も消しておくか。

此方の動きを邪魔されるのは避けたい。


「それよりも、騎士団の、、、対応をどう思う。我々は本来、民間人を守る為に存在している。しかし、現状は無銭飲食、強盗、恥ずかしい限りだが貴族の子弟で編成された部隊は平然とそれらをやってのける。騎士団長ですら黙認している状況だ。、、、すまない、子供に話す事では無かったな。」


騎士はそう言って仲間の下へと戻った。

嘘などはついている様子はない。

まぁ、俺を騙せるレベルで本心を隠せるのなら別だが。


「、、、今は仕事じゃない。俺なんて使うべきじゃ無いね。」


買った荷物を持ち、職場へと戻った。


「あっ、お帰りなさい。お邪魔してます。」


「ルシエラ、貴女は騎士見習いとして騎士団の駐屯地に出掛けているはずでは?」


ここの騎士団はハーファシー家の騎士団です。間違っても、塵芥ではありません。


「私の所属が決まったのを報告しに来ましたの。名前は鉄騎隊それも女性のみで編成された部隊ですわ!」


女性のみ。つまり、女性vipの護衛や華としての役割を持つ部隊。


「ルシエラ、厳しい訓練が待っていると思いますが、頑張って下さい。」


「えっ、あの、面と向かってそう言われると、、、」


「貴女と過ごしたのはたったの数日ですが、ドジでろくに炊事、洗濯もできないのに騎士団に無理矢理入れてしまった事を最初は後悔さえしていました。しかし、ここから頑張って行って下さい。僕は貴女を応援しますよ。」


僕はルシエラを抱き締めてそういった。


「おっ、おかしいですね。胸が、胸があり得ないほど締め付けられます。」


「ルシエラ、それは自分がまだ何もできていないのが解っているからです。」


「、、、やっぱりこの男、最低ですわ。」


「ん」


「ん」


最早流れとかした口付けを交わし、買ってきた食材を使い料理を始める。

ルシエラの鉄騎隊入隊祝いの料理だ。

最高の味付けにする!


「、、、(こうしてみると、まるで夫婦ですわね)。」


「ルシエラ、どうかした?」


「何でもありませんわ。それよりも、夕食楽しみに待たせて貰います。」


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