第12話初仕事

俺がここバレタニアに来てから一週間が経過した。

第四棟はイメージを払拭し、いたって清潔だ。なんと言っても俺が掃除しているのだからな。

俺自信も市場の人とも友好関係を築け、オマケしてくれるようになった。でも 、、、何故か年上の男性や女性から可愛がられている。、、、解せぬ、成人はしてるのに。

そしていつものように第四棟の玄関を掃除していると見たくもない顔が表れた。


「あら、装備着ないの?」


「、、、なんでいるんですかね?セリエ第二王女殿下。」


貴族の着るようなドレスではなく町娘のような何処にでもいる少女のような服装をして、

化粧を解いたスッピンだ。、、、こいつの顔は化粧解いても結構整ってんだな。


「あら、化粧してないし、見た目も変えているのによく解ったわね。」


「、、、声質、歩き方、癖、仕草、お前からはこれ等が抜けきれてない。声質は変えられないが他で良家のお嬢様と言った雰囲気が出ている。 」


「キモ、何でそんなの解るのよ。」


「、、、泣くぞこの野郎。」


俺がこんな事になったのはお前のせいだ。

ガキの頃にお前が俺を護衛何かに選ぶから覚える破目になったのに!


「、、、悪かったわ。ごめんなさい。」


「素直だな。」


「だって、私のせいだもの。私が子供の頃に貴方の人生を変えたと言っても過言じゃないし、、、ごめんなさいね。」


「、、、別に良いよ。で?要件は?」


「ソルジャーとしての貴方に依頼よ。ここでは話ずらいわ、中に入れてくださる?」


「入れ。」


「お邪魔するわね。」


俺はセリエを管理人室へと案内した。


「ここで話すの?」


「いいや、そこのクローゼットを開けてくれ。」


セリエが扉を開けるとそこにあったのは 俺の装備を置いてある部屋だ。母さんの自作した空間を広げる魔法。クローゼット内の空間を広げ、中を俺の装備をしまってある個室にした。勿論、中に音は入らないし、中からの音も聞こえない。それに俺以外だと、俺が許可した人だけが入れる。


「貴方、これ私に教えてくれない?」


「どうせ勉強から逃げるためだろ?母さんの魔法をそんな事に使うな馬鹿女。それよりも早く要件を言え。」


「、、、最初に言うわ、ごめんなさい。」


「どう言うことだ?」


「貴方に依頼するのはある貴族の殺害、その貴族の名前はベクター、ベクター・アルカサル伯爵。知っていらして?」


「ベクター・アルカサル、人身売買、奴隷商、裏で犯罪集団を飼ってる糞野郎だよな。知ってるよ、親父が情報を持ってた。」


「そう、今回の依頼は暗殺。ベクター・アルカサル伯爵の殺害よ。」


「、、、襲撃者が吐いたか?雇い主はベクター・アルカサルだと。」


「知ってたの?」


「状況から予想したまでだ。取りあえず、その依頼は承けよう。」


「良いの?非合法の、王国貴族の殺害よ?ばれたら処刑は確実なのに。」


「ソルジャーはそんな依頼もある。ただし、俺がやることに文句を言うなよ。被害がどれだけ出ようとも、俺は依頼は完遂する覚悟がある。お前にはあるのか?俺に依頼することで関係ない奴も死ぬかもしれない。それでも依頼するか?」


「、、、良いわ、王国の膿を取り除くのに回りの被害は関係ない。」


「よく言った。ついでにこれを集めてくれ。バレットも噛んでんなら簡単に集まる。」


俺はそう言ってセリエにメモを渡した。

親父が、ソルジャーならいつかは殺しの依頼も承けると言ってたが、初めてが殺しの依頼とは、ソルジャーやりたくねぇのにさ。

まったく、怠いぜ。






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