第7話復活、第四棟

「お前が管理人となるのは第四棟。現在はたった三人しか住んでいないが、来年迄に受け入れ準備をしてほしい。」


「来年ね、、、4月に入隊か?なら約8カ月あるな。わかった!」


そう返事をしたのはついさっき。

俺をここまで連れてきた御者は申し訳無さそうに言った。


「半年前に地震があり、、、耐震設備を用意していなかった為に、一部崩壊し、、、その、、、」


「一部?俺には半壊している様に見えるぜ。、、、対処しなかったのか?」


「バレット様は対処なさろうとしたのですが、、、王都から派遣された騎士団長により、邪魔をされまして。」


「どういうことだ、王都騎士団つまり王家が何故貴族領に手を出しているんだ?」


王家、王と着くが実際は最大の領地、戦力を所有する貴族というだけだ。その王家の戦力の騎士団がいる。貴族側からの要請なら解るが、見た限りハーファシー領に戦力に困る理由はないハズだ。そして、第四棟の再建の邪魔をしている。


「俺がここを建て直せばバレットにとって良い方向に向かうと言うことか。良いだろう、やってやる。御者の方、バレットに伝えてくれ。、、、徹底的にやってやるとな!」


「はっ!了解です!」


まずやることは外装を整える事だ。

皮肉にも材料はある。崩れた部分を一から素材として使用すれば良いんだからな。


「、、、これは土魔法の出番か。ガイアコントロール。」


土魔法を使い陥没した地面を修復する。

これで崩れた地面は復活した。魔法で固めてもある。これなら地震で陥没する事もない。


「リジェネジェーション。」


回復魔法だ。元々失った体を再生させる魔法であり、生き物以外には効かないはずなのだが。母さんが


「お皿も再生できたら便利よね?、、、ならリジェネジェーション改造すれば良いじゃない!」


と、訳の解らないことを言ったと思ったら成功させた物だ。母さん以外なら俺とヘレナしか使えない。、、、しかし、疲れた。


「本来以外の使い方はやっぱり魔力を喰うな。母さんももっと楽にできなかったのか?」


愚痴を言ってもしょうがない。


「建物は復活、後は掃除か。」


俺は第四棟に入り二階から掃除をすることにした。


「ウォーター、アイス。

ファイア、ウィンド。」


ウォーターで壁や床を濡らしアイスで固める。そして、威力を抑えたファイアで氷を溶かし、ウィンドで乾かす。体感温度が上がり、サウナ状態になるが関係ない。一階もこの原理で掃除する。


「これやると害虫死ぬから便利なんだよな。 、、、しかし蒸し熱い。」


周りには湯気がたち、このままここにいると茹で蛸になりそうだ。


「キャーーーーー!!!」


「熱い!」


「ひー!」


倒壊していなかった一階の三部屋から三人の人影が飛び出してきた。


「、、、あれ?やらかした?」



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