夜の星の子
真夜中にふと目が覚めて
隣で寝ている人の腕を
そっと持ち上げてみる
重たいと思う
軽くなったと思う
持ちにくいと思う
あたたかさがわかる
硬いと思う
果敢無いと思う
これが人かわからなくなる
フランスパンとは違うと思う
ここにいることを知る
見えない何かがそこにあり
いつか消えることを思い知る
私にその日が来ることを思う
まだ、死んでいないと思う
ただ、生きていると思う
どうかそのまままで
夜が出ていくまで
しばらく、私はこの人の子どもでいたい
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