第372話 特別な日
「それじゃあ、次はおまちかねのプレゼントタイムだけど…りょうちゃん、大丈夫?」
「う、うん。大丈夫」
春香が用意してくれたケーキを全員食べてもう動けない状態になっていた僕をまゆは心配してくれたが、大丈夫。幸せだから大丈夫。(本当は吐きそうなくらい食べたからかなりやばい…)
「りょうちゃん、別に無理して今日食べてくれなくてもよかったのに…」
「いやいや、せっかく春香が用意してくれた誕生日ケーキなんだから、誕生日の日に食べたいじゃん。ありがとう。全部美味しかったよ」
「あ、ありがとう…そう言ってもらえると嬉しいよ」
正直、食べすぎたけど…お腹いっぱいでも食べ切れたのはケーキが美味しかったからだ。これだけ美味しいケーキを作ってくれた春香に感謝だ。
「じゃあ、そろそろプレゼント…あげる……」
春香がそう言って立ち上がって僕の隣で座る。
「プレゼントは…私で…いい?」
「え…ちょ…は、春香?」
「うそ。りょうちゃんが欲しいって言うならあげてもいいけど…とりあえず、こっちが私が用意したプレゼントね」
そう言って春香は小さ目のラッピングされた箱をくれた。春香…いつの間にそんな冗談を言うようになったの?そんな子じゃなかっ……いや、そんなこともないか。
「春香、ありがとう」
「うん。お誕生日おめでとう」
「じゃあ、次、まゆからプレゼント!」
春香と場所を交代してまゆが僕の隣に座る。
「まゆからのプレゼントとまゆ、どっちが欲しい?」
「ど、どっちも…」
「欲張りさんだなぁ。とりあえず、プレゼントからあげるね。りょうちゃん、お誕生日おめでとう」
「うん。ありがとう」
まゆからもプレゼントを受け取るが…え、何?これ、この後やばい感じの流れになってない?
「じゃあ、最後は私ね。りょうくん、お誕生日おめでとう。こんな私だけど…これからもお願いします」
「うん。ありがとう。嬉しいよ。こちらこそ、これからもよろしくお願いします」
手元に受け取った3つのプレゼント、開けてみて。と言われてどれから開けるか悩んでいるとちょっと待って。と春香に言われた。
「りょうちゃん、そのプレゼントは私たち個人からのプレゼントだから…えっと、もう一つ、りょうちゃんの彼女として、3人からプレゼント…りょうちゃん、いつも私たちを幸せにしてくれてありがとう」
「「ありがとう」」
そう言って、3人からもう一つプレゼントをもらった。
「なんか、こんなにいっぱいもらって申し訳ないな。いつも、幸せまでもらってるのに、こんなにプレゼントまでもらっていいのかな」
幸せすぎるプレゼントを受け取って、幸せすぎる誕生日はいつもの幸せすぎる日常の中でも特別な思い出になるだろう。
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