第25話 早撃ちのガンマン
北側の石垣の入り口からモーゼとハント、トニーが内部の敷地へ進み、屋敷の中へ入って行く。屋敷の中は薄暗い通路になっていて部屋がたくさんある。
モーゼは
卍とマリアがいるのは屋敷中央にあるエントランスでそこには2つのスロープがあった。このスロープはインラインスケートのダッシュボタンで勢いをつければ駆け上がって2階にいけるようになっている。東向きのスロープを駆け上がれば東側2階の通路に行けるようだ。同様に西向きのスロープを駆け上がれば西側2階の通路に行くことができるようになっているようだ。
来た方向へ折り返すようなスロープの構造である。卍とマリアは東向きのスロープを駆け上がった。たくさんのドアが廊下にズラリと並んでいる。部屋の数は20部屋ぐらいありそうだった。
唐草模様の壁紙と天井のシャンデリアが西洋のホテルを連想させる。卍とマリアはいくつかの部屋を開けて部屋の中がどうなっているのかを調べてまわった。
部屋のドアを開けるとリビングがあり、奥にはキッチンや寝室がちゃんとある。ベッドやテレビまで据え付けてあった。
卍「なんか旅行気分になってきたぜ。このままマリアとベッドでイチャイチャするのも悪くねーな」
マリア「バカ、気を抜くんじゃないよ。あんたの股間を撃ち抜くよ」
卍「・・・・」(見た目は可愛いのに色気がねぇ。男としゃべってる気分だぜ)
一方、エントランスのほうにはギドラたちがぞろぞろとやってきた。彼らの目にも戦場というよりはお化け屋敷やアトラクションのように見えていた。子供じみた雰囲気がギドラをイラつかせた。
ギドラ「さっさと敵をみつけて全滅させようぜ。ジャックが先に屋敷に入って行ってたけど、どこに行ったんだ?」
コブラ「ジャックは完全な単独タイプの傭兵だ。わ・・・オレたちとは行動を共にしないだろうな」
モヒカンが何かを言おうとしたときに肩を撃ち抜かれる。パーン!という音と共にモーゼたちがエントランスで戦闘体勢に入った。
モーゼは正面からハンドガンでギドラたちに威嚇射撃をしながら近づいていく。ギドラたちも武器を構えて交戦する。トニーはドローン爆弾を飛ばして、後ろに下がりながらライフルの照準を合わせた。ハントはサブ武器を持たず、両手に持つ2丁の拳銃に己の身を託し、モーゼが敵の注目を惹いているうちに敵の背後にまわり込み、ドラゴンとモヒカンに10発ずつ弾丸を浴びせた。目に見えるようなスピードではないほどの早撃ちのガンマンだった。
ドラゴンとモヒカンはライフが一瞬でゼロになり、その場で姿を消した。ギドラが追跡ミサイルをトニーへ放ち、同時にモーゼにはショットガンで応戦する。
コブラはハントにショットガンを撃ち放ちながら距離を取り、スケート靴のダッシュボタンを押して西向きのスロープを駆け上がった。ハントはそれを追いかける。
モーゼ「卍とマリア、聴こえるか?今、敵と交戦中だ。モヒカンとドラゴンは倒した。ジャックの姿が見えない。そっちにいるかもしれないから気をつけろ」
卍・マリア「了解」
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