第24話 お化け屋敷

AIが数千種類の中からステージを選んだ。今回、ジャックのチームと対戦相手のチームが戦うのは石垣のフィールドだった。


床はコンクリートで壁と天井は石を組み上げて作られた石垣になっている。まるで地下にあるダンジョンのように狭く細長い通路である。そして、この石垣は上空から見下ろすと大きな四角の形をしている。

石垣で作られた通路の真ん中には中へ通じる入り口があり、東西南北のどの通路にも中へ入るための入り口がついている。石垣の通路から入り口を通って内部に入るとそこには芝生が生い茂っていて、このフィールドの中心部には巨大な屋敷がそびえ立っている。その建物はまるでお化け屋敷のようだった。


酒場のモニターで今回のフィールドを見たポテトが云う。

ポテト「不気味なヤツにピッタリのフィールドじゃないか」


開始の警笛が鳴ったのでシュガーは両チームのメンバーの名前や強さのバロメーターと武器構成を確認した。

ジャックチーム

・片目のジャック『ガドリングガン』『手りゅう弾』『追跡ミサイル』

・ギドラ『ショットガン』『煙玉』『追跡ミサイル』

・コブラ『ショットガン』『センサー爆弾』『シールドバリア』

・モヒカン『ハンドガン』『タッチ爆弾』『追跡ミサイル』

・ドラゴン『ボルトアクションピストル』『手りゅう弾』『白球』


モーゼチーム

・モーゼ『ハンドガン』『時限爆弾』『追跡ミサイル』

・ハント『2丁拳銃』『追跡ミサイル』

・トニー『ライフル』『ドローン爆弾』『追跡ミサイル』

まんじ『サブマシンガン』『センサー爆弾』『シールドバリア』

・マリア『ハンドガン』『手りゅう弾』『シールドバリア』


酒場のいつもの席で両チームの名前と武器構成を確認するため、丸テーブルの真上に半透明なパネルを表示させて、両チームの強さを比較検討するシュガーだった。仲間と一緒にパネルを見ながらどちらが強いのか、戦略が長けているのかを考察しながら酒を飲むのがシューガーの趣味である。


シュガー「一見すると片目のジャックも武器構成は普通ですね。しかし、闇改造でどんな特性を持っているのかはわかりませんが・・・」


ポテト「めちゃくちゃ弱かったりしてな」(笑)


両チームが一斉に動き出した。地下のダンジョンのような石垣の細い通路をインラインスケートで滑走していく。そして、両チームが戦いに勝つためにフィールドのど真ん中にある屋敷を目指して進んでいくのだった。


ジャックのチームはギドラとコブラが北側の通路へ進み、モヒカンとドラゴンが南側の通路に進んだ。ジャックは西側の入り口から芝生が生い茂る敷地に進み、屋敷へ近づいていく。


モーゼのチームはモーゼとハント、トニーが北側へ進み、卍とマリアは南側へ進んだ。


北側と南側の石垣の細い通路でお互いに遠い距離から撃ち合いになり、3人で向かって来るモーゼたちに銃撃戦で押し負けて状況が不利だと判断したギドラとコブラが後退していく。ギドラは煙玉を投げて、その隙に2人は西陣のスタート地点へ引き返した。

モヒカンとドラゴンは卍とマリアと好戦している。ドラゴンが手りゅう弾を投げるとマリアも負けずに手りゅう弾を投げ返す。そして、お互いに後ろに後退して別のルートへ進むのだった。


卍とマリアは東側の入り口から内部の敷地に入り、屋敷のほうへ進んだ。モーゼたちは北側の入り口から内部へ進み屋敷のほうへ進んでいく。


ギドラとコブラは西側の通路へ戻るとモヒカンとドラゴンもちょうど西側の通路に戻って来ていたので合流して西側の通路の入口から内部の敷地へ進み、屋敷のほうへ近づいていった。


どちらのチームも屋敷の中へ入っていった。古い屋敷は薄暗くまるでお化け屋敷のようである。ここが両チームの主戦場となる場所となった。

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