演説
「ここまで、静かに耳を傾けてくれてありがとう。頂いたコメント、後で見返すことが出来るなら必ず全てを見させてもらいます。
最後に皆さんに一つ、お願いがあります。俺は、世界からイジメを無くしたいと本気で考えています。まずは日本から。そこで、イジメ加害者リストというサイトを作りたいと思っています。
誰が、どういったイジメを行ったのかを全て記録しておき、就活や転職など企業の採用担当者や経営者が社員を採用する時に素行チェックを行う際に使ってもらえる仕組みです。
『子供の頃にやったことだから許してやれ』という意見もあると思います。でも、私は許せません。許すつもりもありません。喧嘩とイジメは似て非なるものです。人のことを子供の頃から思いやることができないクズは、大人になってもクズのままです。子供時代の悪行を武勇伝のように語り、今では真面目に生きていると、『凄い、偉い』などと持ち上げる意見もありますが、そもそもマイナスな人間がやっと当たり前の人間になっただけで、凄くも偉くもない。自分の行いの責任を子供だからという理由だけで取らなくて良いなんて間違っている。
親も自分の子供が将来、困らなくて良いようにしたいなら、
だから俺は、このサイトを作ることに決めました。もちろん、冤罪にならないように登録依頼を受け付けた後は、専門チームが本人にも学校にも秘密裏にイジメの事実を確認します。そして、イジメを確認できた場合は、サイトへの登録、学校側への報告、度合いによっては警察への届出も行います。
もし過去イジメにあっていた人で、その事実を客観的に証明できる人がいれば、このサイトに登録することは可能です。逃げ得なんて許さないのが俺の方針なので、冤罪には十分に気をつけた上で判断します。
そこで、皆さんにお願いがあります。俺は、エンジニアではないからサイトを作ることができません。誰か、この考えに共感して手伝ってくれる人を募集します。たくさんの報酬は払えませんが、それでも良いという人はぜひお願いします。
あともう一つのお願いは、俺をイジメていた3人と校長、担任の梨田が今、どこで何をしているか知っている人がいれば、俺だけに個別に教えて欲しい。星田父は今は国会議員をやっていることは掴んでいるから、大丈夫です。
イジメていた側が何の罰も受けない今までの慣習を今日この瞬間から終わらせましょう。あまりにもひどいイジメを行ってきた人間には、それなりの罰を与えられる世の中にしましょう。『身体が小さい、声が小さい、気持ちが弱い。』だからイジメられても仕方ないし、イジメに合う側にもやめさせるように努力しなかった責任があるみたいな意見はクソです。
今日の俺の訴えが世の中を変えるキッカケになることを願っています。」
鬼丸は、頭を下げてお願いをした後、動画配信を終えた。
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