Day18

あさー。

明るくなったので、早速漏水?箇所の確認です。


良かった。

固めた部分は決壊してません。

でもね、昨日は暗くて気付かなかったけど、小山が崖と接してる部分、ちょこっとだけ砂です。

これ、下に流れ落ちてるよね。どこ行ってんの?

考えてもわかんないので、決壊時を想定して、先に排水路確保です。

何とか小屋との反対側に降りました。

ここ、結構広いな。小広場って感じです。


で、周囲を確認したけど、水気の多いところはありません。

しかたない、もう少し捜索範囲を広めよう。

ここって、段々畑の端っこみたいな地形なので、村の方向には段々が続いてるんだけど、小屋の反対方向は段の端から急斜面で下がってるんだよね。

落ちたら大惨事です。

だって、途中から完全な崖なんだもん。

だから、基本立入り禁止区域です。

でもね、見つけたよ。

崖に隠れて見えにくいけど、崖下に小川あるじゃん。

あの小川、崖から始まってない?見えないけど。

うん、決壊したらここに流そう。


ということで、排水路作りです。

小広場の端に、崖に這うように20cmくらいの幅のU字溝つくりました。

で、ここからが問題。

小山の下、崖との境目をU字溝を延長しながらトンネル掘っていきます。

ビビりながら、慎重にへっぴり腰で進みます。


…あれ?なかなか水に当たらないぞ。

そういえば、周囲、まだ土だな。

と、思ってたら、上面が砂っぽくなったとたん、上から水、出てきました。

ひー!全力退避!お外に避難です。

あー、水と一緒に砂が流れ出てきます。U字溝埋まるよ。


せっせと砂を浚ってたら、砂が流れてこなくなりました。

あ、よかった。

土砂流出による地盤沈下は避けられたようです。

水はどんどん流れてくるけど、水量はU字溝の3分の1くらいです。

トンネルの中を覗くと、高さ50cmほどの砂山と、崖の壁面を這うように水が落ちてきてます。

とりあえず、砂山どけときます。

濡れたくないので、当然魔法で運搬です。


でも、おかしいな?

砂どけたら下、粘土っぽい土なんだけど…。

まさか、小山は蓋してただけ?

元々、水、流れてなかったの?

気になるので、小山の上に戻って昨日固めた部分を壊してみました。

…穴、開いてます。

直径30cmくらいの。

下、見えてるもん。

周りは堅めの粘土っぽいです。

え?これって崖の地下水の出口を粘土の小山が塞いでたの?

崖より小山の方が高かったよ。堆積ではありえないよね。

どうやって小山できたの?


『やーい、わかんねえだろー』


大自然様に馬鹿にされた気がする。

ともかく、工事再開の目途は立ちました。

水の確保は…ダメだろうな。

だって、水の出口、崖上から3mくらいしか下がってないよ。

これってそのあたりの雪解け水が浸みただけだよね?

だって、粘土山で蓋出来ちゃう程度だし。

もう、ほとんど雪残ってないから、そのうち枯れるよね。


はあ、ほっといて整地しよう…あ、魔力もう無いや。

小屋戻ってお茶しよう。


戻って気付きました。

私、ばっちい。

小山の下、通れるぎりぎりで掘ってたから、粘土付いてる。

着替えよう。

着替えてたらソード君来た。


はいはーい、ちょっとだけ待ってね。

今日もホットドッグ持ちだね。

ありがとー。

お昼食べてぷすったら、今日は中央の森にお出かけだよ。

明日から君もレベル5だから、森の歩き方、覚えなきゃね。


「え?俺、森、入っていいのか?」

「うん、足引っ張る人とじゃ危ないけどね」

「おお!色々教えてくれ」


また喜んでる。

ほんと何かを吸収するの好きだよね。


まずは準備から。

いつもホットドッグ入れてきてるバッグの中身を確認。

水筒、ハンカチ、ポーション、お金の小袋。

うん、水筒とポーション持ち歩いてるのはえらいね。


「タオル3枚、大判の布、非常食、ナイフ、携帯ランタン。着替えとマントは無いからいいか」

「俺、いつもより持ち物増やしてたつもりだったんだけど、全然足りてねえ…」

「森用だからね。でも、タオル3枚、大判の布、非常食、ナイフは普段から入れといた方がいいかもね」

「そうする」

「じゃ、出発」


はい、森に入る前に注意です。


「森に入ったら必要事項以外はおしゃべり禁止ね。で、入る前に山脈の形覚えといて」

「形って、覚えきれねえよ」

「山脈と平行に立って、正面の山の形だけでいいから。ここからだとあの斜め三角にとがったあたりだね」

「おう」

「じゃ、入るね。まず歩く時は、視線はやや下。歩く先の状況確認しながらね」

「目線下げてたら余計迷わねえか?」

「足元注意が優先だよ。で、時々上げて、視界に入った特徴的な物だけ覚えるの」


数百メートルほど入ったところで、一旦停止。


「目をつぶってぐるぐる回ってみて」

「お、おう」


私もちょこっと移動。


「もういいよ、目開けて」

「…景色が違う気がする」

「どっちから来たかわかる?」

「全く分からん」

「山脈の方向は?」


きょろきょろとあたりを見回すソード君。


「あ、あった!」

「それでだいたいの来た方向は分かるでしょ。次はさっき覚えた特徴的なものは?」

「途中で切られた枝」

「あんまり特徴ないよそれ。切られた枝なんてあちこちにあるよ」

「そ、そうなんだ。じゃあ、何を覚えればいいんだ?」

「たとえばあの木。葉っぱの色が濃くて、枝が水平に伸びてるでしょ」

「ああ、ホントだな。あ、切れた枝もあった」

「これで迷ってもなんとかなるね」

「ああ。…このくらいのおしゃべりはいいのか?」

「ほんとはダメ。ここからはおしゃべり禁止」


こくこく

あはは、ちゃんと守るんだね。


途中でスライムが出たので、私がソード君の槍を借りて地面にぶっ刺し、剣で退治しました。

2匹目はソード君に同じ方法で退治してもらいました。

摘み残しの薬草もあったので、探知の方法教えたけど、やっぱり分かんなかったみたい。

でも、3匹目のスライム、串刺しにして背中に近づけたら飛び退いてた。

たっぷり2時間ほど、森の中を連れ回りました。


「…体力よりも精神的に疲れた」

「うん、森は慣れないと疲れて当然だよ」


貸した荷物を回収し、登り口で別れました。

小屋に戻ったら、摘み残しの薬草でポーション作ってから整地作業です。

せっせ、せっせ…

ちっちゃな滝の横で、せっせとレンガ造りです。

…もうレンガ屋さん出来るね。在庫の山だ。

あ、雨降ってきた。

撤収だね。


滑り落としたレンガもそのままに、小屋に戻ってきました。

辺境では雨に濡れたらシャレにならないよ。

低体温で行動不能は、即あの世行だよ。

だからいつでも大判の布かマント持ってるんだよ。


薪に火を点け、ゆっくりとお茶タイム。

雨音聞きながら暖か室内でお茶。

こういうの好きだわー。

このあたりのおうちは雨樋が無いから、雨音が良く聞こえるんだよ。

樋付けても雪が落ちる時に壊れちゃうからね。


そういえば、最近ってあんまりまったりしてなかったな。

ちょっと前までは何かしてないと辛かったんだけど、少し余裕が出てきたのかな。


日も暮れたし、そろそろ夕食作ろう…って、あれ?

よく見たら暖炉上の鉄板ゆがんでる。

あー、鍛冶の時、無理やり温度上げたからかー。

うわ、熱吸収用に暖炉内に張り出した鉄板部分、ぐにゃぐにゃだよー。

はあ、直そう。

鉄板直したらレンガと隙間できちゃった。

煙漏れてくるよー。

修正修正。

うーん、やっぱり暖炉で鍛冶はだめだね。

しばらく鍛冶の予定無いけど、どうしようかな。


暖炉直してたら遅くなったので、パン齧って寝ました。

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