Day6
朝、寒いけど暖炉を冷やしておかないと改造できないから、火を起こさずにパンだけ食べました。
祝福のせいでちょっと寝不足ぎみだけど、薬草採取に行こうと準備してたら、お兄ちゃんが来ました。
「よう、おはよう」
「おはよう。どうしたの?」
「いや、今日の約束してなかったから…」
「え?でも、護衛ってスタンピードの残りがいたからでしょう?もうこのあたりにはスライムいないし、応援も来て、森のスライム狩り進んでるんでしょう?」
「そうなんだけど、隊長が様子見て来いって…。それに、ちょっと頼みたいこともあったから…」
「頼みって?」
「俺にも探知の仕方、教えて欲しいんだ」
「いいけど、あれ、一応薬草探しの技だから、あんまり広めないでくれる?」
「そうなのか…。兵士仲間に教えちゃだめか?」
「兵士さんはいいよ。みんなが知っちゃって薬草が無くなっちゃうのが困るだけだから」
薬草は、そのまま食べてもある程度効果あるからね。
みんなが採ったら無くなっちゃうよ。
「それなら約束できる。討伐や見廻りに役立てたいだけだから」
「うん、わかった。じゃあ森へ行こうか」
二人で連れ立って近くの森へ入るが、なかなかスライムが見つからないので、方法を変えることにした。
「ねえ、目を瞑ってみて」
「立ってていいのか?」
「うん。立ったまま目を瞑って、背中に何か感じたら教えて」
「お、おう」
そっと背後に忍び寄り、手から魔力を放出する。
「うお!何だこれ!?背中がすげえ変な感じする」
「これが探知なんだよ。人でもスライムでも植物でも、持ってる魔力を感知するの」
「でも、スライムからこんなの感じた事無いぞ」
「眼を開けてると視界を優先しちゃって、感知がおろそかになるんだよ」
「スライムが近くにいたら、怖くて目なんか瞑れないぞ!」
「慣れてくると目を開いたまま感じられるようになるんだよ。瞑ったまま前に3歩前進してみて」
「…すげえ歩きにくいんだが…」
「何か感じない?さっきのの弱いやつ」
「……うーん、わからん」
「だよね。いきなりは無理だよね。目を開けて左前を見て」
「ん?左前って…あ、薬草だ」
「その薬草の魔力を感じられるようになったら、スライムなんて一発でわかるよ」
「こりゃ、結構難しそうだな…」
「さっきみたいに目を瞑たまま、誰かに魔力を放出してもらえばいいんだよ。で、感知出来たら魔力を弱くしていくの。私だって2年もかかったんだから、練習あるのみだよ」
「やる。2年で出来るんなら頑張れる」
「感知だけならもっと早いよ。5m先の薬草を感知するのに2年だから。それに祝福が多いと感知できる距離も増えるみたいだし」
「おお、頑張るぞ」
その後、薬草採取してたらスライム見つけたので、串刺しにして背中の近くまで持っていったら、感知は出来たみたい。でも50cmを感知出来てもダメだから、頑張ってね。
午前中の単独討伐数4匹。
効率悪いな。
お兄ちゃんと小屋で別れ、ポーション作ったら暖炉改造です。
昨日作ったレンガを使い、左右と前に広げます。
で、前面の上部は鉄板にして、その上に鍋や薬缶が置けるようにしました。
これで灰まみれのスープとはおさらばです。
空気取り入れ口も付けたから、足元抜ける寒い風も無くなるはずだよ。
改造が住んだら使ってみたいよね。薪を投入して着火です。
にゅふふ、早く燃えてね…って、煙突との接合部から煙が!
一か所、レンガ同士の接合忘れてたよ。慌てて砂を隙間に入れながら魔法で接合。ふう、他は大丈夫かな?
しばらく確認してたけど、どうやら大丈夫みたい。
やがて元気な炎になってきたから、鉄板に水滴を落としてみた。
おおう、水滴が走り回ってる。ライデンフロストだっけ?まあ、どうでもいいけど。
たっぷり水の入った薬缶を置いて、いざテスト!
あ、この薬缶、底が平らじゃないや。
冷めたら平らにしておこう。
ついでに鍋にも水を入れて、二つ並べてテストです。
しばらく眺めてたんだけど、この調理法の欠点が見つかりました。
お腹が熱い!
煮込みとかなら放置でいいけど、フライパン振ってたら服に火が着きそう。
鉄板広いから横から使えばいけそうだけど、鉄板の端の方は弱火のつもりで設計したから、チャーハン無理だな。
米見た事無いけど。
お、お湯が沸いてきた。
鍋は気泡が見えるから、鉄板の端に寄せて火力テストです。
あ、気泡かなり少なくなった。
コトコト煮込むにはちょうどいいかな。
薬缶の方はメッチャ湯気吹いてる。真ん中は思った以上に火力強いな。
鉄板大きめにして、炉内にせり出させたのが良かったのかな?
まあ、若干の欠点(設計ミスとは言いたくない!)は見つかったけど、十分使えそうだな。
よし、お茶淹れて休憩しよう。
休憩後、暖炉にフライパン置いて、お好み焼きもどき作って食べました。
暖炉ありがてぇ。
にまにま。
日課の洞窟部屋作ってから暖炉前で身体拭いたけど、使えるお湯の量が増えて、暖炉前も暖か。
にまにま。
で、寝る前に薪を大量投入して部屋全体を暖めます。
いやー、部屋ぬくいわー。
にまにま。
で、2階に薪を取に行って気付きました。
2階、暖かい。
てか暑い。
隙間だらけの床板から、1階の暖気漏れてんじゃん!もったいないよ!
冬までのやることリストに、1階の天井を二重張りにすることを追加しました。
ん?2階にすめばいい?。
ダメだよ。冷えるのめっちゃ早いからね。
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