冒頭~導入部(含む世界設定)
この文章は私がカクヨムで書き続けるためのヒントを探してもがいた記録である。
紹介しているのはすでに商業化している作品なので創作の最前線からは少し遅れた場所にいることを明記しておく。
なお、著作者及び監督の敬称略はどうかご容赦ください。
追記;著作者名の後に文を続けると権利者が2名以上の場合、文章の視認性が大幅に下がったため「タイトル」著:著作者:と:で囲むことにしました。
・冒頭~導入部(含む世界設定)
冒頭は作品の根幹と関わることも多く手が抜けない。
しかしながら完全に今までにないオリジナルを。と考えるとドツボである。
すぐに確認可能な資料と制限をつけてもせいぜいトキワ荘世代の漫画家とのネタかぶりまで遡れれば御の字である。
近年ジャンルとして定着してきた感のあるVRMMO物もSFまで視野を広げれば「マトリックス」(映)監督:ウォシャウスキー兄弟:や「ニューロマンサー」著:ウィリアム・ギブスン:などの作品によって“サイバースペース”という概念が開拓されてそれに遅れて現実の技術が追い付いてからの物である。
また、純粋なVRMMO物で勝負しようとすると比べられる相手が「SAO」著:川原礫:みたいな相手になり、同業者のピラミッドは大きく、競争相手は多く、しかも創作現場ではピークは過ぎている感があり、鉱脈の残りは心もとない。
では、どういう出だしなら或いはVRMMOをどう使えば良いのか?
VRMMOの用例として「三体」著:劉慈欣:ではVRMMOをストーリーには関わるものの、ほとんど単なる技術として使っている。
(正確には作品世界内のものはVRMO)
・ここではないどこか、いまではないいつか
正統派かつ純異世界ものである。もしくは早川書房ならFT(ファンタジー)として
分類されるジャンルである。想像力がたくましかったり、豊富な資料があればむしろ
アリかもしれない。
言語の問題も異世界の言語を地球の言葉に訳している(「指輪物語」著:JRR・トールキン)のようにすればだいたい解決するし、先人の知恵に従うのはプラスである。
下手に転生とかしないので現地ルールを活かした構築が可能となる。
・やっぱりトラック転生
予想外に少なかった。2020年4月現在直近でアニメ化した作品だと「私、能力は平均値でって言ったよね!」原:FUNA:、:亜方逸樹:がすぐに頭に浮かぶくらいで、他には電車とか地震とか過労死とか、もしくは召喚されたり召還されたりはたまたトラック自体が異世界に転生したり「異世界トラック召喚、いすゞ・エルフ」著:八薙玉造:(未読)というメタ的なネタまで許容されている以上、トラック転生は悪役令嬢のようにテンプレ的な概念というか共通認識に過ぎないのかもしれない。
神的な存在がお詫びやご褒美にスキルや能力を与えるきっかけを作りやすいのでプロットで迷ったらとりあえずトラック転生したルートで考えて、死因やスキルや能力の由来は後で考えても良いかもしれない。
――4/14ここまで――
・扉を開けたら異世界
仮眠室等で仮眠したら過労死した、ハローワークが異世界だった、むしろ異世界がこちらに進出した。
これらの展開では厳密に分ける必要があると私は思っている。
つまり、異世界転生か異世界召喚(含む往来or往還)の主に2つだ。
何がどう違うって?
主人公が死ぬか死なないかというところ。
私の読んだ作品の中では後処理の面倒くささが圧倒的に違うのだ。
どういうことかというと、転生した場合(異世界to異世界も含む)現代日本人の我々から見るとという尺度をすっとばしてしまえる。
曰く、奴隷制、あります。異世界なので。
冒険者ギルド、あります。異世界なので。
ランク付け制度やスキル鑑定、もちろんあります。異世界なので!?
こういった感じである。
対して、異世界召喚等の場合は現代日本人であることを利点に話を組み立てていけばよくなる。
作者次第だが、実にいろいろなパターンがあったように思う。
知識無双パターンでは単純な知識量や数学、科学、医学、論理学、変わり種では心理学やゲーム理論などなど。
他にも実は魔力適性が高かったり、体格や力が異世界人に勝っているパターン「旗揚!けものみち」(ア)、原:暁なつめ:だったり、ほとんど反則技と思えるのは「異世界の魔法言語がどう見ても日本語だった件」原:トラ子猫:(未読)みたいなその発想はなかったというパターンを出せれば異世界転生だろうが異世界召喚だろうがワンチャンある。と言ってしまっても良いだろう。
正直な話、2番煎じや孫引きと思えるような出だしはある。
しかし、そこから読ませるようなキャラクターの魅力や文章の面白さが商業作品の格なのだろう。
(念のため言っておくと初出が早かっても、ほぼ同時期や後出しの作品の後追いと言われることもままある。)
同じような趣味・嗜好を持つ人間が書くんだからある程度のテンプレはあって当たり前とわりきってしまいたい。
例えば、むかしむかし、あるところに……みたいな出だしを他の昔話のパクリという人は普通いないと思われるので、
むしろ、これは異世界ものなんです!と言えるような導入を心掛けていきたい。
そういう意味で言えば、「スレイヤーズ」原:神坂一:の冒頭は当時衝撃的だったろうし、今でもすごいのだなと再確認。
こういう世界を作ったから導入はこれで行こうと、或いは良い冒頭ができた。
これはどんな世界なんだろう、続きが気になる。と思わせるような力が欲しい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます