ソシャゲでの失敗
過去、私はソシャゲを好きでプレイしてきた。そのなかの、あるゲームのイベントでのことである。
それはゲーム内のレイドイベントと呼ばれるもので、クエストを周回することでレイドボスに遭遇し、それを自身のデッキで攻撃し、倒すことでイベントポイントがもらえ、報酬を手にすることができる、というイベントだった。
このイベントは、分かる人には分かるのだが、HPとRPという、ふたつの時間回復やアイテムによって得られるポイントが必要だった。
HPを消費して、イベントのクエストを周回し、ボスを出現させる。それから、RPを消費してレイドボスを攻撃する。また、出現したレイドボスは救援を依頼することができ、フレンドや他のプレイヤーに一緒に倒してもらうことができる。
私はそのゲームを無課金でやっていたから、イベントの後半にはRPを回復できるアイテムを使い果たしてしまい、レイドボスに攻撃することができなくなってしまった。
しかし、まだHPは残っていたので、レイドボスを出現させることはできる。見つけるだけでも多少のイベントポイントは稼げるし、救援依頼を出すことで他のプレイヤーが倒してくれれば、ポイントは私にも入るし、手伝ってくれたプレイヤーにも入る。私はウィンウィンじゃないか、と考え、レイドボスを出現させては他のプレイヤーに丸投げするという行為を繰り返していた。
そんな時、他のプレイヤーから一件のゲーム内メッセージが飛んできた。人を傷つける言葉で構成されていたそのメッセージを要約すると、内容は倒す気がないのであれば流すのをやめてくれ、といったものだった。
そののちに知ったのだが、あるプレイヤーが一度に救援できるボスの数が決まっていて、私が倒す気のないボスを流すせいで、他の救援できるボスを救援できなくなるのだ。知らなかったし、私の行為はウィンウィンではなかったのだ。
その暴言をきっかけに、私はゲーム内イベントを夢中になって進めることはしなくなった。私の無知から起こった出来事だが、大半のプレイヤーが知っていたのか、と言われると謎である。しかしどのゲームでも熱中している人はいて、それは悪いことではない。確かに知らなかった私が悪いのだが、もう少し優しく教えてくれてもよかったのじゃないだろうか。愚痴をこぼしても仕方ないが、ときどき私は思い出して、誰かにこの話をしたくなる時がある。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます