一番好きな花
花については、私はあまり詳しくない。花を見るのは好きだが、知識があるわけではない。咲いた花を見て綺麗だなとは思うけれど、花を綺麗だと思う時に名前はあまり関係ない。
私にも花言葉を勉強しようと頑張っていた時期はあるが、ああも複数の意味があってはよく分からないし、頭に入ってこない。さらに、調べ方によっては、同じ花でも花言葉が違った、という経験もある。挫折。信頼できる花言葉一覧のようなものが存在するのなら、どなたかそれを教えてほしい。
確か、私の誕生花は「たますだれ」なる花だったと思う。これも、もしかすれば調べ方によっては複数あるのかもしれないが、私が見たものでは、「たますだれ」だった。小さく写真で見ただけで、特に見た記憶も調べた記憶すらもない。白い花、ということしか私には知識がない。「すだれ」と付くくらいだから、玉のような形の花が垂れるように咲くのだろうか。
しかし一番好きな花、と訊かれれば私はシロツメクサ、と言う。これは私が好きでよく使うトークネタの一つではあるのだが、シロツメクサの花言葉は「復讐」らしいのだ。幼い女の子たちがけなげに草むらでシロツメクサを集め、「復讐」の花冠を笑顔で渡し合っている、と考えるとそれだけで私はその滑稽さに笑ってしまう。もしかすると、その時から女同士の争いなどというやつは育まれているのかもしれない。つくづく、女性は怖い、かもしれない。
私自身も、小さな頃は家近くの公園で、シロツメクサを摘んで母親などにプレゼントしたこともある。思い出も含め、好きな花はシロツメクサである。私は20歳になり大人になったはずだが、まだアマノジャクなようである。
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