お菓子
カップケーキの話を書いた時、あぁそういえば私も小さな頃はスーパーの駄菓子コーナーでしゃがみ込み、一つ一つをパッケージを手にとっては眺め、真剣に吟味していたことを思い出した。
懐かしくなって、私は久々に近くのスーパーに寄った際、駄菓子コーナーに寄ってみた。私が小さな頃に通っていたスーパーとは遠く離れたところであるスーパーだから簡単に比較はできないが、私が覚えているような駄菓子コーナーではなくなっていた。あれだけ並んでいた小さなお菓子は隅に追いやられ、大きな袋のサイズのお菓子ばかりが並んでいた。
小さな頃の私のような子供がそこにいるのではなく、女子高生やカップルなんかが棚のお菓子を物色していた。
私は二百円程度の予算で駄菓子を物色してみた。二十歳の人間が真剣に駄菓子を選ぶ。その様子はどんなに滑稽かとも思ったが、私自身からその姿は確認できない。私は三十分ほど時間をかけていくつかの駄菓子を選んだ。私は満足感を得てスーパーから帰路についた。
お金をたいして掛けなくとも、小さな幸せは得ることができる。初心に返ることの大事さを私は二十歳になって駄菓子に学んだ。
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