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 昼休みと掃除が終わって午後の授業が始まる。最初はちゃんと授業を聞こうかと思っていたけれど、あまり眠れていないせいか、朝からずっと頭がぼうっとしていた。

 そこで、みんなのやる気を削いでしまっては申し訳ないなあ、なんて、たてまえとして心にもないことで心を痛めてみせてから、気分が悪いと言って教室を出た。

 教室を出ると、保健室には向かわずに、美術室や音楽室、図書館がある特別教室棟に歩いた。その棟の階段の一番上にある踊り場で、僕はいつもそうするように、音楽を聞きながら本を読むことにした。

 サンボマスターのアルバム、「新しき日本語ロックの道と光」を再生しながら、昨日の夜途中でやめた本を読む。椅子とテーブルに、ミルクが多めのカフェオレでもあれば、最高の午後、なんて、気取りすぎかもしれない。

 だみだみで、でも何故か透き通ったような印象のボーカルが、情景の浮かびやすい歌詞を直球で、時にさみしそうに、時に怒鳴るように歌いあげてくれる。

 どこか懐かしい気持ちにひたりながら、はらりと本のページをめくった。


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