回想 

「なぁ、お、お前の好きなやつ、教えろよ」

「な、何言ってんの?教えるわけないじゃん」

「俺の知ってるやつか?このクラス?」

「教えないって言ってるじゃん、話聞いてた?」

「じゃあクラスの男子の名前あ行から順番に言っていくから、その反応で当てるわ」

「ええええ!やめてよ蒼太!そんなのバレるに決まってんじゃん!」

「じゃあ、赤木 康太」

「....。」

「石井 達人」

「....」

「上田 純也」

「...」

「緒方 修斗」

「....」

「木谷 浩平」

「.....」

「小島 蓮」

「....っ」


「.......佐護 蒼太」

「っっ!.....んんんっ〜!!!」


「...陽菜、顔真っ赤」

「うるさい!!次私の番だからね!」


「ちょ、ちょっと待てよ」

「井上 萌香!」


「おい...ちげえよ」

「宇美 薊!」


「違う」

「遠藤 樺恋!」

「違う」

「折野 鈴!」

「違う」

「菅野 美穂!」

「いいや」


「...栗田 琴音」

「おい、お前の名前飛ばしてんじゃねーよ」

「ううう。。。」

「早く」

「....木下 陽菜...?」



「ああ」

「!!!」


小学3年の冬。青春という言葉も知らない俺たちは、両想いになった。

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大学生の恋は甘くない。 すなのすな @asakasa

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