この世界の遊び方

●『夢幻のナーサリーライム』世界のステラナイトとエネミー

▼ヒロイン/ヒーロー

 夢幻図書館に存在する書物を焼き尽くそうとする「混沌の炎ブレイズ」や「混沌の紡ぎ手カオステラー」に対して、紡ぎ手ストーリーテラー達は読者リーダーの求める心、続きを読みたい、その物語に対しての想いを使うことで、自らの物語を表す存在、ヒーロー/ヒロインを召喚します。

 実際に戦うのは紡ぎ手ストーリーテラー自身ではありません。彼らは紡ぐものであり、戦うものではないのです。

 男性の主役をヒーロー、女性の主役をヒロインと呼びます。

 彼らが紡いだその物語の主役こそが、子供たちの未来のために戦うのです。


〇コラム:物語ではなく、詩や図鑑におけるヒーロー/ヒロインの作り方

 ヒーロー/ヒロインが物語の登場人物を召喚するのであれば、詩や図鑑では召喚できないのではないか、そう考える方もいらっしゃると思います。

 ですが、そこはご安心ください。ヒーロー/ヒロインとはその物語を表す存在です。つまりは、その書物に記された思いをそのまま好きな形に、キャラにしてヒーロー/ヒロインにしていいのです。

 例えば、季節の詩を読んだのであれば、その季節を表す精霊が呼び出されることもありますし、動物の図鑑であればその動物を使役するヒーローやその動物自身がヒーローとして出てくることもあります。

 なので、俳優の皆さんはご自由に自身の書物からヒーロー/ヒロインを作りましょう。


宣誓生徒会カヴェナンター

 この世界にも宣誓生徒会カヴェナンターは召喚されます。ただし、現実の世界である永世王国エタニティではなく、夢の世界に直接召喚されることになります。そこで宣誓生徒会カヴェナンターは自らの意思で本を書くことができます。

 それは自分自身のことでもいいですし、自分の考えていた物語、または歴史書でもいいです。それらを紡ぐことで、ブレイズに対抗するための力を帯びることができるのです。

 あらゆる世界の危機に召喚されるという条件に従い、夢の世界が燃やし尽くされることを防ぐためにアーセルトレイから召喚されるのです。


混沌の炎ブレイズ

 かつて、永世王国エタニティ国王が生み出した、ありとあらゆる本を焼き尽くすための魔法です。それは永世王国エタニティにあるありとあらゆる書物を焼き尽くし、人々から知識を、欲望を燃やし尽くしました。

 そして、夢の世界にもその炎は生まれてしまいました。混沌の炎ブレイズはすべての書物、全ての知識や欲望を生み出す存在である本を焼き尽くすために存在します。

 燃えだす兆候は三日前から観測されます。観測された時点で司書は把握し、それを紡ぎ手ストーリーテラーに伝えます。そして本格的に活動を始めると物語の陽炎が生まれる為、そこで戦いが始まります。


混沌の紡ぎ手カオステラー

 本来は他の紡ぎ手ストーリーテラーと同じように、子供たちに自らの物語を残そうとしていた存在ですが、それが混沌の炎ブレイズによって焼き尽くされ、その灰から生まれた存在が混沌の紡ぎ手カオステラーです。

 彼らは「自らの物語が至高であり、他の物語は必要ない」と考えています。そしてその考えは自らのパートナーである読者リーダーにも影響を与えています。

 例え同じ紡ぎ手ストーリーテラーであった存在でも、混沌の紡ぎ手カオステラーとなったら、それは倒さなければならない存在となるのです。


●『銀剣のステラナイツ』との記述変更

 ステラバトルなど、ルール上の名称が定義されているものに関しては、『銀剣のステラナイツ』の記述を以下のように読み替えてください。

  

 ステラナイト→ヒーロー/ヒロイン

 ブリンガー→紡ぎ手ストーリーテラー

 シース→読者リーダー

 願いの決闘場→物語の陽炎

 ステラバトル→ドリームストーリー

 エンブレイス→混沌の炎ブレイズ

 エクリプス→混沌の紡ぎ手カオステラ―


 混沌の炎ブレイズ混沌の紡ぎ手カオステラーはどちらも「エネミー」として扱われます。


●作成できるキャラクターについて

 『夢幻のナーサリーライム』世界では、俳優が作成できるキャラクターがヒーロー/ヒロインと宣誓生徒会ガヴェナンターの2種類が存在します。


▼ヒーロー/ヒロインの紡ぎ手ストーリーテラーの作成

 紡ぎ手ストーリーテラーの作成方法は学園都市と以下の点が変更されます。それ以外の項目に関しては学園都市と同様です。


・願いは全員共通して「自らの書物を読者リーダーの心に残すこと」になる。

 紡ぎ手ストーリーテラーは全員、夢幻図書館出身のキャラクターになります。

 戦う目的は、自らの書物を読者リーダーの心に刻み込むことです。そのために書物を焼き払おうとするものと戦うのです。

 

・「あなたの物語表」の代わりに「書物のジャンル」を決定する。

 紡ぎ手ストーリーテラーはそれぞれ自らの書物を持っています。それは物語であったり、伝記であったり、詩集であったりします。また、その中でも恋愛をテーマにしたものや、日常をテーマにしたもの、はたまた冒険をテーマにしたものなど様々なテーマが存在します。そのため、「ジャンル表」と「テーマ表」からそれぞれ一つずつ選んで、「○○(テーマ表で選んだワード)」の「□□(ジャンル表で選んだワード)」をキャラシートに書き込んでください。

 また、このジャンルとテーマは「ジャンル表」、「テーマ表」に書かれていないものを俳優の皆さんで作っても大丈夫です。特にテーマはとても書き切れるものではないので、ぜひ決めてもらって大丈夫です。


○コラム:物語表ではなくジャンル表からのキャラ作成

 このワールドセッティングでは物語表ではなくジャンル表からキャラを作成することになります。

 紡ぎ手ストーリーテラーたちは書物から生み出された人格を持っています。そのため、そのキャラの性格や設定を作る際には、この本を紡ぐ人ならこんな性格なのではないかな、こんな人がこの物語を書くんじゃないかな、ということからキャラを作成してみるととても楽しめますよ。

 例えば、「学園物のミステリー」というジャンルであるなら、学園物だから学生のようなまだ大人になり切れていない探偵が書いた、と考える人もいれば、そういった学生たちが問題を解決していくのを見ていた先生や探偵役の助手が書いた、と考える人もいるでしょう。そういったこの物語を書くならこういう人が書く、という考えから作成してみてください。今までとは違ったキャラ作成を楽しめると思いますよ。


▼ヒーロー/ヒロインの読者リーダーの作成

 読者リーダーの作成方法は学園都市と以下の点が変更されます。それ以外の項目に関しては学園都市と同様です。


・専用の「あなたの物語表」で作成する。

 読者リーダーは全員、永世王国エタニティ出身者です。そのため、専用の「あなたの物語表」を使用します。

 

・キャラクター作成時点で願いを書き込まない。

 読者リーダーは欲望を持たないように育てられた子供たちです。そのため、どの子も強い願いを持っていません。今の生活しか知らないことで、現状に満足しているのです。

 そのため、キャラクター作成時点では願いは書きこまないでください。願いを書き込むのは、その読者リーダーが願いを抱く、来るべき時に刻みましょう。


宣誓生徒会カヴェナンターの作成

 宣誓生徒会カヴェナンターのブリンガー、およびシースの作成方法は学園都市と同様です。

 永世王国エタニティ出身者ではまだこの時点では宣誓生徒会カヴェナンターにはなりません。なぜなら、この王国の人々は願いを持たないからです。願いを持たない人々は星の騎士ステラナイトにはなれないのです。そのため、宣誓生徒会カヴェナンターを選択する場合はアーセルトレイ出身者で行いましょう。

 

 また、学園都市と同様の作成の後にこの世界で物語を書く際のジャンルを決定しましょう。

 この物語は、紡ぎ手ストーリーテラーの作成方法と同様に、「ジャンル表」と「テーマ表」から一つずつ選びましょう。

 また、宣誓生徒会カヴェナンターの場合は、物語を書くのはブリンガー、シース、どちらが書いても大丈夫です。もしくは二人でリレー小説を書くのもいいでしょう。

 この物語を書くのはペアで設定のすり合わせわるだくみをして決めましょう。


●勲章について

 『夢幻のナーサリーライム』世界においても、エネミーに勝利することで勲章が得られます。

 これはふたりの女神の力によるものではなく、宣誓生徒会カヴェナンター総帥から与えられるものです。

 しかし、それと同時に夢幻図書館の司書からもう一つ渡されます。それが『心のインク』です。


●『心のインク』について

 『心のインク』とは、読者リーダーの心に自らの物語を刻み込むことのできるインクです。これを用いることで読者リーダーの心に直接刻み込むことで、その読者リーダーの心に永遠にその書物を残すことができるのです。それは、現実の世界に戻った後もその記憶は残り続けることになるのです。

 ただし、その書物を書くときは読者リーダーに完結まで物語を聞かせてあげなければなりません。そのため、『心のインク』を使うときは、その書物を完結まで綴った時になります。

 

 『心のインク』は勲章を渡されるタイミングで1ペアごとに1つ入手することができます。


・書物を完結させる(心のインクを3個以上消費)

 心のインクを3個以上獲得したペアは書物を完結させる権利を得ることができます。

 書物の完結の宣言はカーテンコールの前に行います。書物を完結させた読者リーダーは二度とヒーロー/ヒロインになることができません。そこで物語を完結させ、心にその書物を残したことで、紡ぎ手ストーリーテラーの役目は終わったのです。

 当然、長編ものを書く場合は3個では足りないでしょう。まだ続きがあり、完結できない場合は完結させるまで戦い続けることになります。

 そして、心のインクで物語を心に刻み込まれた読者リーダーは、キャラクターシートに願いを書き込むことができます。

 書物に触れて、心に刻み込まれたことで、きっとその心に夢が、願いが芽生えたことでしょう。その心のままに、願いを書き込みましょう。その願いが書き込まれることで、読者リーダーのキャラクターシートは完成するのです。

 

 また、宣誓生徒会カヴェナンターの場合は、心のインクで書物を完結させることで、完結した書物をこの夢幻図書館に残すことができます。

 その書物はきっと、紡ぎ手ストーリーテラーを生み、そして読者リーダーへとその物語を伝えていくことでしょう。


●歪みの共鳴について

 『夢幻のナーサリーライム』世界で歪みが3点蓄積した場合、宣誓生徒会カヴェナンター宣誓生徒会カヴェナンター総帥によってそのペアは学園都市へ即座に転送され、そちら側でのエクリプス討伐が行われます。

 アーセルトレイに合流していない『夢幻のナーサリーライム』世界では、ステラバトルという儀式が成立していないためです。

 紡ぎ手ストーリーテラーは、3点蓄積した場合、自らの欲望が燃え上がり、それによって混沌の紡ぎ手カオステラーへと変貌を遂げてしまいます。

 戦闘中に3点蓄積した場合は、戦闘終了後のカーテンコール時に紡ぎ手ストーリーテラーが燃え上がる描写をしてください(その後、今度は監督として、そのペアを混沌の紡ぎ手カオステラーにした物語を遊ぶのもいいですよ!)


〇コラム:宣誓生徒会カヴェナンターがこの世界に召喚される理由

 永世王国エタニティ、そこは国王が用いた秘術、それによる魔法術式システムによって、平穏がもたらされた世界になっています。この世界にはどこにも滅びる要素が見当たらない、と思われるかもしれません。

 しかし、この世界はその魔法術式システムによって国民たちに希望を持たず、人とは言えないものとなっています。

 そして、そのような世界になった場合、その世界は生きているとは言えません。ロアテラに喰われる事なく、そのまま静かに終焉を迎えることでしょう。また、この魔術術式システムも永遠ではありません。いずれ破綻し、世界の理そのものに刻まれた魔方陣は世界すらも壊してしまうでしょう。

 それは、ロアテラによる滅びではなく、自らの手による滅びです。いえ、もしもロアテラに喰われたとしても、アーセルトレイに取り込まれたとしても、そこに住まう人々には希望などないのです。

 そのため、世界の危機を救うために宣誓生徒会カヴェナンターは召喚されるのです。


●セッションの進行方法

 学園都市から以下の点が変更されます。

▼スタンダード(混沌の炎ブレイズ戦)

 夢の世界である夢幻図書館、そこに収められているすべての書物を燃やし尽くし、国民に欲望を芽生えさせないことを目的としている、混沌の炎ブレイズを、ヒーロー/ヒロイン、宣誓生徒会カヴェナンターの共闘で討伐するのが『夢幻のストーリーテラー』世界でのスタンダード形式です。


・プロローグ

 『夢幻のナーサリーライム』世界では、女神による詩の朗読はありません。

 代わりに夢幻図書館内に子守歌のような、穏やかな歌声が聞こえてきます。そしてその子守歌とともに詩の朗読が聞こえ、混沌の炎ブレイズが出現することを伝えます。

 司書による告知の詩は以下の内容になります。


 夢に残された希望の書物たち

 その希望を燃やし尽くさんとする炎の兆しあり

 それでもあなたたちは 紡ぎ続けるのでしょう

 此度、この場所で紡がれるは(今回参加するすべてのペアの書物のジャンルとテーマを読み上げる。例:魔王のファンタジー、剣と魔法の恋愛小説、など)

 希望すらも焼き尽くす炎 それを払うは希望の物語

 

 銀剣のステラナイツ

『夢幻のナーサリーライム』

 

 さあ、その筆をとりなさい

 あなた達ならば、希望の物語を紡げるのですから


・第一章、第二章

 本ワールドセッティングでは、シナリオはレターセッション形式で行います。

 レターセッションについては「霧と桜のマルジナリア」を参照してください。

 第一章、第二章、共に順番はストリーテラーが先に書き、その紡ぎ手ストーリーテラーのレターを読んでから読者リーダーが返信を行いましょう。

 では、本ワールドで大きく変わる点を説明します。


紡ぎ手ストーリーテラー側のレター

 紡ぎ手ストーリーテラーはこのレターを書く際に手紙ではなく、ストーリーテラー自身の物語を綴りましょう。

 物語は大体2000~5000文字ほどのショートストーリーほどがいいでしょう。長すぎると読む方も大変ですので、そのあたりは調整することが大事です。もしも読者リーダーと相談して長くても大丈夫、ということであればより長く書いても問題ないです。物語のジャンルはキャラ作成で決めたもので行いましょう。

 物語については必ずしもオリジナルではなくても大丈夫です。自分が読んで面白い!相手にこの物語を読んでほしい!というものから引用したものを書くのも大丈夫です。その際には引用している本のタイトルを必ず載せましょう。

 物語は必須項目ですが、それに加えて読み手へのメッセージも少し添えることもいいでしょう。

 そうしてレターを執筆することができたら、それを読者リーダーに渡してあげましょう。


読者リーダー側のレター

 読者リーダー側は紡ぎ手ストーリーテラーが書いた物語への感想を書きましょう。

 「○○がとっても感動しました!」や「主人公がかっこよかった!」というものでも大丈夫です。あなたが読んで思った感想をぜひ書いて上げましょう。

 また、感想だけではなく、紡ぎ手ストーリーテラーへの気持ちを書くのもいいでしょう。

 まさに紡ぎ手ストーリーテラーへのファンレターを書く、という気持ちで書いてみましょう!


宣誓生徒会カヴェナンターの場合

 宣誓生徒会カヴェナンターの場合は、ブリンガーもシースも、どちらも物語を書くことができます。そのため、キャラクター作成時にブリンガーとシース、どちらが物語を書くか決めます。

 物語を書く側は紡ぎ手ストーリーテラーのレターと同様にして、感想を書く側は読者リーダーのレターと同様にして書きましょう。

 また、もしもお互いに相談して、できるのであれば、二人ともが物語を書く、というのも可能です。二人で一つの物語を紡ぐのです。

 つまり、リレー小説を書く、というのも可能になります。その場合は、お互いに話し合って先に書き始めるのを決めます。

 先に書く人はペアの人へ何かしらのメッセージを添えて、物語を書きましょう。

 そして、後から書く人は、先に書いてくれた物語に対して感想とメッセージを添えて、その後に続きの物語を書きましょう。そうして二人で物語を書いてみてください。

 目安として、二人で書くため、物語の文字数は1000~4000文字ほどにしましょう。ただし、これは目安であって、紡ぎ手ストーリーテラーの時と同様、ペアの人と相談して大丈夫そうであればどれだけでも書いてもらっても大丈夫です。


・対話形式の場合

 上記のように文通形式で行う以外にも対話形式でも行うことができます。

 対話形式の場合は、上記のようにRPと一緒に文章を書いていくのですが、文章は一度に全文は書かずに、300文字から1000文字以内に収めるくらいにするといいでしょう。

 そしてその文章に対して感想を書く側は相槌を打ったり、その展開に対して反応を示すRPをしてみましょう。そして、全文を読んだ後にぜひ感想を伝えてあげてください。

 

・シチュエーション表について

 この第一幕、第二幕ではシチュエーション表を用いることもできます。

 このワールドにおけるシチュエーション表は、どういった状況で、どんな場所で物語を読み聞かせているか、というものになります。

 シチュエーション表によっては、ペアの人以外にも夢に迷い込んできた子供、いわゆる迷い子も一緒に聞く場合もあります。俳優の皆さんで好きなように活用して、色んな読み聞かせをしてみましょう。


・ブーケについて

 ブーケは通常のレターセッションと同様に、全ペアのRPと文章が終わったあとに感想とともにブーケをぜひ渡しましょう。


・幕間

 幕間ではエネミーと戦うために紡ぎ手ストーリーテラーが物語を紡ぎ、ヒーロー/ヒロインを召喚します。そしてヒーロー/ヒロインは物語の陽炎へと向かって行くのです。

 紡ぎ手ストーリーテラーと│読者リーダーは物語の陽炎の外で彼らの戦いを見守ります。彼らは戦うものではありません。物語を紡ぐものと、その物語を読むものなのですから。

 そのため、この幕間では戦いの舞台へと向かう為の物語を紡ぐRPとそのヒーロー/ヒロインたちへの応援の言葉をかけるRPをぜひ行いましょう。

 宣誓生徒会カヴェナンターは事前に現れる時刻を教えられているため、詩の読み上げの前に変身を行います。

 ヒーロー/ヒロイン、宣誓生徒会カヴェナンターの変身が終わると、司書が皆さんの元に訪れます。監督は以下の案内文を読み上げます。


 皆様、此度の戦いの為に紡いでいただき、また異世界より参上して頂き有難うございます。

 この世界の希望を燃やし尽くさんとする焔が現れました。

 これより、焔の元へとご案内いたします。

 皆様、どうか良き物語を紡がれることを祈っております。


 この案内文の後に、ヒーロー/ヒロインと騎士たちは戦いの舞台へと転移されます。


・最終章

 ここではヒーロー/ヒロイン、宣誓生徒会カヴェナンターたちが物語の陽炎にてエネミーと戦います。先頭に関しては通常と同じように行います。

 紡ぎ手ストーリーテラーはヒーロー/ヒロインたちがエネミーに打ち勝てるように物語を紡ぎ続けます。この戦いもまた、物語の一部なのです。そして、この戦いが物語の一部であれば、それを読むのが読者リーダーです。その物語を読み、ヒーロー/ヒロインに対して、そしてその物語を紡ぐ紡ぎ手ストーリーテラーに対して、応援を、心からの応援を送るのです。物語を楽しむ、その思いこそが彼らの力になるのです。

 また、この戦いにおいては他の物語同士が一堂に会する、ある種のクロスオーバーともいえる状態です。そのため、他の物語のヒーロー/ヒロインの姿を見て、応援することもあるでしょう。その様な時にはぜひブーケを投げて援護しましょう。読者リーダーの声援はブーケとしてヒーロー/ヒロインたちの力になることでしょう。


・カーテンコール

 カーテンコールは通常通り行います。読者リーダーはぜひ紡ぎ手ストーリーテラーに対してこんなところが良かった、次の話を読みたい、などをぜひRPしましょう。また、目覚める為、夢幻図書館から一旦のお別れになるため、お別れと再会の約束をするのも良いでしょう。

 また、「心のインク」を3個以上獲得しており、物語を完結させる意思がある場合は、このタイミングで読者リーダーのキャラクターシートの「願い」の欄に書き込み、あなたの物語のタイトルキャラクターシートを完成させましょう。

 宣誓生徒会カヴェナンターは、好きな場所にて通常通りカーテンコールを行います。


・セッション終了後の手順

 セッション終了後は通常通りの手順に加えて、「心のインク」を1つ獲得できます。


▼イレギュラー(混沌の紡ぎ手カオステラー戦)

 自分自身の物語こそが至高であり、他の物語はいらない、そのような欲望に飲み込まれた紡ぎ手ストーリーテラーの成れの果てでもある混沌の紡ぎ手カオステラーペアがエネミーとして討伐対象となるものが、この世界におけるイレギュラー形式となります。

 

・プロローグ

 スタンダード形式と同様に、夢幻図書館内に子守歌が響いている中で詩の朗読が行われ、混沌の紡ぎ手カオステラーの出現が伝えられます。ただし、詩の内容のみ異なっています。

 司書による告知の詩は以下の内容になります。


 夢に残された希望の書物たち

 その中に欲望に飲まれし一冊の書物あり

 それでもなお、あなた達は紡ぎ続けるのでしょう

 此度、この場所で紡がれるは(今回参加するすべてのペアの書物のジャンルとテーマを読み上げる。例:魔王のファンタジー、剣と魔法の恋愛小説、など)

 そして炎となり果てしその題名は(今回のエネミーの書物のジャンルとテーマを読み上げる)

 

 銀剣のステラナイツ

『夢幻のナーサリーライム』

 

 さあ、その筆をとりなさい

 炎となり果てたその書物の、結末を紡ぎましょう


・第一章、第二章

 イレギュラー形式でも特にシナリオセッティングで指定されない限り、プロローグ形式と同様に文章を綴り、それに対して感想を書きましょう。

 エネミー側もその文章を紡いでいきましょう。混沌の紡ぎ手カオステラーは自分自身の物語こそが至高のものである、と考えています。そのため堂々とその物語を自身の読者リーダーに読み聞かせてあげましょう。


・幕間

 スタンダード形式と同様に、変身後に案内文が流れます。ただし、内容が異なります。

 イレギュラー形式の案内文は以下の内容になります。

 

 皆様、此度の戦いのために紡いでいただき、また異世界より参上して頂きありがとうございます。

 悲しいことですが、欲望の炎に飲まれた書物が現れてしまいました。

 あの書物もまた、子供たちの希望であったのに……。

 皆様、お願いします。どうか、どうかあの書物に結末を紡いであげてください。


・最終章

 スタンダード形式と同様に、ドリームストーリーが行われます。

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