もう遅い
「思い出した?」
「………」
「お前と別れてからねーちゃんは、ずっと自分を責めてた。しつこく連絡をとったから嫌われたんだ、とか」
「そんなっ!!…そんなわけねぇよ…」
「じゃあなんなんだよ!!ねーちゃんは受験勉強頑張って、東京行ったら会えなくなるんだって辛い顔しながらそれでもずっとお前に会いたいって、声を聞いたら元気になれるんだ、頑張れるんだって…そんな時急に別れを告げられたねーちゃんの気持ちがわかるか?理由も何も聞かされないで、ただ、一方的に別れを告げられたねーちゃんの気持ちが、わかるかお前に。なぁ、夏彦?」
「…お前に言ったって仕方がないのはわかってる。わかってる、けど…すまなかった」
「…はっ。意味わかんないんですけど。何が、すまなかったんですか?ボクじゃなくてねーちゃんに言えよクソ野郎!!」
「あの時は俺もあの人の足枷になりたくなくて…いや、全部言い訳でしかねぇわ。結局俺が怖かっただけじゃねぇか。…じゃあな。」
「…待てよ!!」
「………」
「あの時もお前は、そんな風に一方的にねーちゃんを置き去りにしたのかよ…」
夏彦は振り返って、つぶやく
「愛してたよ、心から。」
夏彦の頬から星屑が零れ落ちた
"バタンッ"
「………今言ったってもう全部遅ぇんだよ馬鹿野郎。。。」
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