第1章 第17話
※魔法の説明文せいでストーリー的な矛盾が生じかねないので、固有魔法の説明は廃止します。
「何で、今一番助けてほしいときが分かったのか ? 」
「それは一機ちゃんが呼んだからよ。」
「どういうことだ? 」
「一機ちゃんが封印を解除する呪文を唱えたんじゃないの。ここはエフインベと違って魔素がないし体内で作られる魔素だけだと苦しくなってきたから、封印魔法でそのペンダントの中にしばらく入って魔素を消費しないようにしてたの。それにしても、呼び出されたのがまさかここなんて、何の因縁なのかしら。」私を捨てた発言はペンダントを売り払ったことを意味しているらしい。
「因縁? 」
「うーん、その話は長くなるから、あとでじっくり話すことにするわ。今は非常にまずい状態なの。」つばさは何故エフインベから地球にやってきたのか。オメガでつばさの身に何があったのか。その辺のことは二章で語ることにする。
ゼッテェ見てくれよな!(野沢M子風)
「マズい状態? 」
「そう。離陸前に言った面倒な相手のことでもあるんだけど、何故かこっちの世界に魔女がいるみたいなの。しかもとっても嫌な奴。アイツの魔素を感じるの。」
「嫌な奴? 」
「そう。略奪の魔女=鬼龍院魔貴子がこの世界にいるわ。でも安心して。私と芽衣子ちゃんたちがいたら余裕で勝てるわよ。」ツバサと鬼龍院の間に何があったのか。その辺のことも二章で(ry)
「それが、一号さんは爆破されたし、二号さんは発信機によると王都の王国軍基地にいるみたいだし、三号さんは、電池切れで異次元カバンの中に入れてるんだ。」
「え、嘘でしょ、ねえ、嘘って言ってよね。」
「それは、俺だってツラいです。でも、必ず一号さんを造り直すから。」
「そんなことしたって、絶対に元に戻らないのよ。」
「確かに、記憶は戻らないかもしれない。でも、」
「それが、ハヤテや芽衣子たちに言っていないことがあるの。」
「芽衣子たちには瀕死の状態になった私の元使い魔たちの魂を入れていたの。だから、完全に壊れてしまったら二度と戻らないのよ。」
「まじか、俺が不甲斐ないばかりに……。」
「今責めたって仕方がないわ。すごくツラいけど、ここは乗り越えて略奪の魔女を倒さないと。それに、あの時メアリーちゃん助からなかったはずなのに、百年も生きることができたんだから。」メアリーちゃんとはツバサの元使い魔の一匹の名前で、芽衣子さん一号に埋め込まれた魂の持ち主である。
「それに、自分のことを責めるよりも気づいてほしいことがあるの。」
「えっ、何?」
「さっきの隊長さん何であなたたちの居場所が分かったと思うの? 」
「まさか、発信機を持っているのは俺たちだけじゃないってことか? 」
「くっそ、また逃げられてしまった。受信機の限界よりも遠くに逃げやがって。」目が覚めた佐貫は悔しがっていた。逃げ回る王妃様に発信機を仕込んだことで(弾丸に仕込んで発砲したことは報告していない(「発砲させた」ではないことに注意))新しく隊長になったのだが、四千人で囲んだのに逃げられるという大失態を犯してしまった結果あと一回ミスとしてしまうと降格処分にされてしまうことになった佐貫であった。
「ほら、取れたわ。」転移魔法を用いて優姫の右肩に埋まっていた発信機を取り出したツバサは一キロメートル先にいるネズミの口の中に発信機を放り込んだ。もちろん一機たちはネズミの口の中に入ったことを知らない。
「ありがとうございます。ツバサさん。」ここに来て初めてツバサに話しかける優姫。
「良いってことよ。しっかし、妊婦に危害を加えるって最低だわ。おなかの中の子供が私の来孫じゃないといっても頭にくるわ。」
「こ、この子が一機くんの子どもじゃないってことまで分かるんですね。」右手でホウキを掴みながら左手で自分のお腹をさする優姫。
「ええそうよ、占いを使ったの。そのことを一機ちゃんが知っていることもね。そうじゃなかったらあとで二人で話し合いをさせて貰うところだったけど、一機ちゃんも知ってるみたいだし言わせてもらったわ。それにしてもこの子、将来凄く素敵なレディになるのね。」
「えっ、女の子なんですか? 」
「そうよ。私は男の子しか育てたことないけど、よかったら子育ての相談に乗るわよ。無事に略奪の魔女を倒すことができたらだけど。」
「ありがとうございます。相談させて頂きます。」
「素直な娘ね。ところで一機ちゃん、喉が乾いて来たわ。お茶でも出して。」
「それが……。」
「異次元カバンも使えないの? 」
「水晶振動子が溶けてしまいました。」
「しょうがないわね。修復魔法! はい、これでしょ。」ツバサは修復魔法で異次元カバンを修理した。
「うお、すごい。はい、お茶。」
「ありがとうね。ねえ今、占いで一機ちゃんに会わせたい人を見つけたの。クレーター盆地に行く前に王都に寄ってもいい? 」
「会わせたい人? 」
「そうよ。彼と一機ちゃんがあったら世界が変わると思うわ。いま彼は王都にいるみたいね。」
「それって一機くんにとって危ないことですか? そうだったら辞めて欲しいですけど、一機くんが安全なら世界を変えさせてもらえないかしら? 」
「いや、俺は危険でも世界を変えたいと思う。」
「それでこそ、私の玄孫ね。」
「何言ってるんですか? 」
三人は王都に向かって飛んでいくのだった。
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