第2話 天才の独白(白瀬視点)

私こと白瀬 霞はあと1年後に控えた高校2年生。


私は自他共に認める天才だと思う。


一度見た物は写真の様に記憶に残す事ができるし

基本的にどの問題でも分からない問題はない。


だから学校で授業を聞く時間は要らないと切り捨てている。寧ろ私は教師より賢いんじゃないかぐらいに思っている。学校というのものはとどのつまりある程度、結果主義みたいな所があるから教師も私に対しては特に何も言ってこない。この前三者面談した時はT大の理Ⅲにいかないかと強く推されたが断った。私は別にそんなものに興味は無いからだ。彰人の行く大学に行く。

私はそれでいい。ここまでで気付いたかも知れないが私は瀬良 彰人の事が好きだ。とても大好きだ。言葉では言い表せないほど。一緒にいるだけで感情が昂る。顔も熱くなるし、鼓動が早くなるのもはっきりと分かるほどだ。好きな人と一緒の

大学に入りたいというのが不純だというのは分かっている。だがその気持ちを軽く凌駕するほど抑えきれない私の心が存在している。これは彰人だに対する強い依存だ。私はいつまでたっても彰人から離れられる気がしない。それほど私の心は彰人で満たされている。彰人に引かれたら私は生きていける自信がないので彰人の前では隠すのに必死だ。偶に暴走してしまうがそれは許してほしい。私だって年頃の乙女なのだ。好きな人の前でそうなってしまうのは自然の摂理というものだと思って欲しい。早くそういう関係にだってなりたいしあわよくばその先も。…………………………

まあそういうのはまだ先にしても彰人とは

早く付き合いたい。彰人は私の側にいつもいてくれる。困った時も嬉しい時も寂しい時もそんな時を小さいころから共有してきたのだ。好きにならない訳がない。だから私は今日彰人に告白する。

家に呼べる今日がチャンスだ。私が彰人にずっと

アプローチし続けてるのには向こうも流石に

気付いているはず。それを避けないという事は。

勝機はある。後は今日の終わりに告白するだけだ。覚悟しててよね、彰人。

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