ポジコロ入院記

１９日目

８時１０分

昨夜は夜更かしをした。

Ｗｉ-Ｆｉのあるこの環境下では無限に動画を見る事が出来るので、一度興味のあるテーマを見つけるとそこから芋づる式にドンドン新しい動画を見てしまう。まるで初期のワタモテの夏休みのもこっちの如し。

内窓を閉めて外の光が入らないようにして寝たのも、寝坊の原因だった。

まぁーよく寝た。部屋の中が暗いと延々と寝続ける事が出来る。

この退廃的な感じ、実に生きてるって感じがする。あとは枕元にプレステ４とエロ本が置いてあれば完璧だ。

あ、そういえばｓｗｉｔｃｈ持ってきてたけど全然プレイしてねーな。そろそろＦＥ風花雪月の４周目をクリアしなきゃいけないんだが、え、どうぶつの森はどうしたって？聞けば、アレは一見非現実を味わうようで日々カブ価の変動一喜一憂させられるという、実は全く非現実じゃない悪魔的ゲームらしいじゃないですか。自分でデザインしたインテリアや服を他人に見てもらおう？おお嫌だ嫌だ。そういうの、ゲームに他人との交流なんか求めてないから。初代はプレイした事あるけど、夜中に釣りばっかりしてたな。たぬきちに売りに行くのすら億劫だった。釣りだけならベレス先生にだって、桐生ちゃんにだってできらぁ！

気付けばこの時間である。

ぐっすり寝ていたのだが、内線でたたき起こされて体温などの報告を要求された。

寝てて測ってねーよ・・・。

咄嗟に３６℃と報告。ＳｐＯ２とＨｒは直ぐに出るので、それはその通りに報告した。実際の体温は３５．５℃、ＳｐＯ２は９８%、Ｈｒ８２。

８時２０分

スッカリ寝坊してしまったので、朝食の案内があったのかどうかが分からない。

まぁ元々朝は食べない人なのだし、このままスキップしても良いのだが、それだと弁当作ってくれた人にもなんか申し訳ないので、受け取りに出てみる事に。

もう１１階まで部屋が埋まっている・・・どこまで増えるんだこれ・・・。

８時３０分

弁当は受け取ったが、寝起きでけだるく食べる気がしない。

俺はまだ寝ていたいんだ。お休み。

８時５０分

内線が鳴る。看護師から健康確認の電話だった。

頭痛はありませんか？→ないです。

咳は無いですか？息苦しくないですか？→ないです。

目が充血したりしてませんか？→ないです。

寒気や、関節痛はありませんか？→ないです。

何だかだるそうですけど？→寝起きなんで・・・

痙攣はありませんか？→あったら大事（おおごと）ですよ。

ですよねー。

こんなくだらないやり取りを経て、電話終了。

はぁー、眠い。寝なおす。

９時１５分

また内線。ったく、何だようるせぇな・・・。

電話に出ると、また看護師。

「先ほど事務の者から、電話の声が調子悪そうだったと聞いたんですが・・・」

「いや、そりゃ寝起きだから・・・。」

「あ、そうですか。」

電話終了。

なんか症状を隠していると思われてそう。

「何の事だよ？みんなガングロです！！」

熱もないし、至って健康だよ。

今だってこの電話さえなければ、まだまだ眠り続けたい気分だったんだ。

何度も電話してくるから、結局目ぇ覚めちまったよ・・・。

どうせ今日はもうＰＣＲ検査もないし、一日寝て時間過ごすしかないんでしょ？

この日記だって、症状でなきゃ基本的に書くネタないの！

つまり、なーんも面白い事なんて無いの。わかった？

だったらもうそっとしといてよ。この環境下は非常に精神衛生に宜しくないんだ。何も考えずに寝れる時くらい、ぐーぐー寝かせといてくれ。

１０時

朝飯に手を付けてなかったが、このまま放置すると２時間後には昼食が来てしまうので、仕方なく食べる事にする。内容は・・・前も同じの食べたわ、これ。食欲が無いって事じゃないんだけど、食べるのが面倒くさい。だって毎回毎回、冷や飯の弁当じゃん・・・。

１３時

弁当食ってまた寝なおしてた。

部屋真っ暗にすると昼でも無限に寝れるな。ビバ・メラトニン。

寝てる間にそこそこの発汗あり。ＫＴ３６．３℃。やはり体調に問題はない。

口が乾いているのでこのままでは口内炎が出来そうだ。

一旦起きて起きて、うがい。そのまま水をがぶがぶ飲んで、ようやく窓を開けた。陽射しが眩しい。

そういえば、寝てる間に館内放送が流れたような気がする。

弁当の準備が遅れているから、しばし待てって内容だった気がするんだが・・・。

夢だったかもしれん。まぁ、このまま昼を抜く事になっても良いか。

１３時３０分

弁当受け取れるとの放送が入った。

やはり弁当の手配が遅れていたのは確からしい。

そういえば、昨日から事務局の動きが妙だ。明らかに上の階の人間から先に誘導しているような気がするが・・・？

その疑問の答えは直ぐに明らかになった。

弁当エリアに着くと、もうそこにはほとんどお弁当が残っていなかったのである。

このフロアにはもう自分を含めて５人程度のポジコロ野郎しかいない。つまり、上の階から先に弁当の案内をして、もうこの階の他の入居者は殆ど陰性が確認されて退所してしまっていたという事か。

弁当は幕ノ内だった。

気が狂ってデンプシーロールしそう。

１４時

先程の弁当の数を裏付けるように、館内放送が入る。

一つ下のフロアにこれから消毒作業が入るという。消毒作業が入るという事は、一つ下のフロアの人間はもう全員退所してしまったという事だ。

なんてこった・・・周りの人間は次々とネガコロ化しているというのに、どうして自分だけがこんな事になっているのだろう。

早く帰りたい。

１４時３０分

あまり食べる気の起きなかった幕ノ内弁当をモチャモチャと食べていると、内線で看護師からの健康確認があった。

「体調は如何ですか？」

「いえ、全く問題ないですが・・・」

「食事はされましたか？」

「今食べてますが・・・。」

「そうですか。明日来る検査結果が陰性なら、退所になります。」

「ファッ！？ＰＣＲもう１回やるんじゃないの？」

「あなたは前に２度陰性出てますので、体調に異常が無く、明日陰性が確認できれば帰れますよ。」

「それマジ？やったぜ。」

「検査結果の報告時間は、明日のこの時間帯になると思います。」

以上のようなやり取りがあった事を報告します。

いよっゃああああああああああああああ！！！！！！

ＳＧＷチャレンジ、逆転復活勝利フラグか！！？

ほじくり先生が余計な仕事（ウイルス採取）してない事を祈るぞ！！

誰もいない家だが、自宅に帰れる・・・こんなにうれしい事は無い。

何度も発熱を繰り返したこの２０日間に及ぶ軟禁生活、遂にクライマックスなるか！？

１６時

弁当を食べ終わってからもベッドに横になっていた。

しょうもないまとめサイトなどを見ながらただ時間を潰していく。

まさにワタモテのもこっちだな・・・。

筋トレの一つでもして有意義な時間にすればいいんだろうが、あいにく病み上がりでね。過度な運動は控えろと言われてるんだ。（別に言われてない）

話は変わるが、海外の反応系のまとめサイトを見ていると、日本に来て小学生などに英語を教えていた外国人教師の大半が、日本のクソガキによるカンチョー攻撃に悩まされていたという記事を発見した。

やったなー、カンチョー。小学校の時は定期的な流行があり、その都度ドリルカンチョー、マシンガンカンチョーなど様々な技が考案されたが、どれもおふざけに過ぎない行為だった。

「やめろやｗｗ！やめろってｗｗｗ！」

こんなノリね。

ところが中一の時、事態は急変する。

たった一撃で被害者の両膝が地に崩れ落ち、呼吸を一時的に停止させる程の威力を持つ秘奥義・爆裂カンチョーが開発されてしまったのである。その威力を危険視した教師達により、カンチョーは我々の前から永久に封印され、禁術とされてしまった。（※他の中学ではジーパンにカンチョーかまして両指の骨が折れるという痛ましい事件も起きていたらしい。）

え、外国人の子供ってカンチョーしないの？

なぜ日本のクソガキさん達にカンチョーがこれほど浸透しているのか、その秘密を記憶と共に読み解いてみると、そのルーツが「イチジク浣腸」にある事に辿り着く。

米食中心の日本人は肉食文化の外国人に比べても腸が長く、昔から胃腸・排便関係のトラブルに悩まされた民族である。白石うーめんは胃腸の弱い殿様の為に作り考案された郷土料理だというし、バナナウンコ療法も腸の健康を第一に考えた治療法だ。

云うまでもないがワイ氏のケツ兄貴も非常に神経質でね。どちらかと言えば「下る」事が多い。男性はこのパターンが多い訳だが、トータルで見ると日本人は「便秘」に悩まされている方の割合が多く、その多くが女性であるというのは、割と知られた話なんじゃないかな。

なぜ女性に便秘が多いのかには諸説あるが、男性に比べてトータルで腹筋量が少ないという事が指摘されている。

あと、後天的な要素としての「偏食」だ。

日本人で痩身長躯の見た目の美しい女性ほど偏食なケースは多く、そういうスタイルの美しい女性ほど、重度の便秘を患っている場合が多い。彼女らの多くは偏食であるが故にアミノ酸などが欠乏していて、常々イライラしており、そして情緒面で不安定さが見え隠れする。実際、痩身長躯の茶髪ギャルに売り場のセンナ茶が品切れしていた事にガチギレされた経験はあるし、ついでに言えば幾度となくコーラックを万引きされていた。（中身だけ抜き取る手口）

このように、日本人は産まれつき腸が長く、故にそのトラブルは幼少期からも多発していた。腸閉塞など起こそうものなら、子供なんてあっという間に死んでしまうので、親は子の便通の状態を常々監視している。

「下痢なのか？」

「ちゃんと出るもの出たのか？」

それは親にとっても、とても大事な情報なのだ。

そして、便通のない子供を治療する上で、安全で効果的な薬として古くから使われてきたのが「イチジク浣腸」である。中身はグリセリンなので特に害もなく、人肌に温めて子供のケツにぶっ刺すだけで良いので、親にとってこれほど使い勝手のいい薬はない。我々日本人のアナルは、自我の目覚める前から既にイチジク浣腸によって開発されていたのである。

ぶすり♂　「あ”ぁ”！！」

こうした経験から、子供は子供ながらにカンチョーというものを理解する。

カンチョーはカッチコチになったウンコを出すための秘密兵器であり、親から施された愛ある医療行為の１つなのだ。

もしかして、海外では浣腸（エネマ）ってあんまりやらないの？

pornhubの検索ワードからして相当なカンチョー好きなんじゃないかと勘繰ってしまうが、意外にグリセリンエネマは海外ではそんなに身近じゃない治療薬なのかもしれない。

外国人教師の皆さんには、日本の子供達がおふざけで行うカンチョーを学ぶ前に、日本の家庭で行われてきた「浣腸」という治療行為の存在も知ってもらいたいよね。日本に於けるクソガキカンチョー文化（カルチャー）のルーツは、確かにこのイチジク浣腸にあるのだから。

＊　　＊　　＊

さて、時は来たようだ。

あれから何年になるだろう？

禁じられた秘術の封印を解く時が来た。

覚悟は良いね？

テドロス君―――。

はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！（ＣＶ：堀川りょう）

１７時３０分

いくらネタがないからってカンチョーのネタで何文字書いてんだよ。（呆れ）

定時検査の時間。

ＫＴ３６．１℃。ＳｐＯ２　９８%。Ｈｒ９０。

そういえば、ヒマなのでサチュレーション測りながら試しに息止めてみたんですよ。３０秒くらい。その間は特に変化なかったんだけど、止めた呼気を吐き出した途端、サチュレーションは急速に低下して８０%以下まで低下したので、ちゃんとこの機械正常に動作してるみたいですね。

１８時

本来ならこの時間帯に食事の案内が来るが、どうも今日は上の階から先に呼んでいるらしいので、未だ夕食の案内は無し。

１８時１０分

事務局から体温等の確認。

１７時３０分に測定した分を淡々と報告。

１８時３０分

ようやく夕食の案内。

フロアに降りてみたが、やはりもうこの階に残っている人間は殆どいないようだ。上手くいけば、ワイも明日には退所できるはずだが・・・？

弁当の内容はハンバーグ弁当。幕ノ内に比べたら肉の質も良いし、大分マシだ。

とにかくここでの生活は肉が足りない。

１９時

ニュースを見ながらベッドに横になっている。

やはりスタミナは落ちているのか、ハンバーグ弁当食べてから妙に疲れた。

全国のコロナのニュースを見ながら意識が落ちた。

２０時

点けっぱなしのニュースの音で目を覚ました。

まさか発熱してないよな？一応検温。ＫＴ３４．６℃。

え、ちょっとまって、体温低すぎやしませんかね？

発熱しているよりはいいのかもしれんが、なんだか気味が悪い。

居眠りしたから体温が下がったのか？

そろそろこの日記も書かねばならないので、起きる。

２１時

ほじくり先生が昨日の検査で余計なウイルス断片を拾ってなければの話だが、上手くいけば明日の午後には退所できる。家に帰ったら速攻でＳＧＷに荷物の受け取りに行って、それでミッションコンプリートだ。

今夜はこれから風呂に入り、明日帰る為の準備をしようと思う。

まぁ早く寝る事も大事なのだが、今日は割と寝てばかりいたからね。

それでは皆さん、明日も御安全に。

合言葉は

「サムライと　ライスバー　処分じゃ！」

ぐっない。