16日目
0時
全身の筋肉痛と顔面の痛みで目を覚ます。
体温測ると38.7℃。
はああああああああぁぁぁぁ!!(開幕タップ)
あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁぁぁ!
あぁもうあかん勘弁して!!(イカリウス・ビオランティウス)
起きて即座に最後のカロナール300mgを投入。
ポカリスエットがぶがぶ飲んだ。
何しろ、さっきまで夢の中でルイズが
「エレオノール姉様とチィ姉様が犯人なはずないわ!悪いのは全部コロナウイルスよ!」
とか釘宮ボイスで叫んでたわけで、もう明らかに頭がヤバい。
熱で壊れ始めているとしか考えられん。
それともアレか?もしかしてヤマグチノボル先生がワイをハルケギニアに異世界転生させようとしている・・・?
お願いします!ハルケギニアに連れてってください!
例えこのコロナ禍から生き延びたとしても、所詮この世は糞まみれの地獄。資産たる株価もすっかり溶けてしまったし、このまま糞を垂れ流す薄給ゴリラとして浅ましく生き続けるよりは、いっそこのタイミングで異世界転生してしまった方が1145141919810倍マシや!!現実は糞!!
お願いだー!ワイを異世界転生させてくれぇ!!
ワイはシエスタルートを目指すんやぁぁぁ!!!!
あ、
異世界転生といえば、変な顔芸女神が日本人を難度Sの世界に召喚するパターンもあるらしいな。もしも間違ってあんな恐ろしい世界に連れてかれたら、ワイのようなゴミスペックの人間は一瞬で死んでしまうに違いない。
せめて転生後の能力値はその世界の平均値にしてほしい。
あと、陰キャブサイクでも幸せになれる世界がいいです。
具体的にはパラレルパラダイスの世界が理想です!びゅるる!
0時30分
くだらないこと考えてないで、とにかく頭の熱を冷やさねばならない。カロナールが効くまで冷たい水でタオルを冷やし、頸動脈などを冷やす作戦を決行。しかし濡れタオルは直ぐに温かくなってしまうので、冷蔵庫のスイッチを入れてタオルをもう一つ濡らして凍らせる事にした。
入りからかなり創作くさい展開になっているが、ルイズの夢の下りまで全部ガチなので、釈明的な意味で昨夜からの流れを簡単に記しておく。
昨夜は17時30分頃に葛根湯を投下し、18時に夕食。
しかし風呂上りで体力を消耗したのか、20時には既に38℃の発熱が起きていた。
この時点で看護師から内線による健康確認があった。38℃発熱している話をしたら、適切なタイミングでカロナールを飲むように指示。
君らはいつだってそれしか言わん。
カロナールはもう後がないので、明日追加の処方を医師にお願いするよう依頼した。そろそろカロナールで封じ込めるのは厳しいのではないかと話をして、一応ロキソニンも視野に入れてもらうよう提案した。
インフルエンザだとロキソニンは非推奨の薬剤だが、このコロナウイルスに関してはまだ情報が交錯している。むしろキッチリ解熱できるNSAIDsの方が良いのでは?という説も出ているらしい。今回は顔面の筋肉が痛むほど、相当激しい筋肉痛が起きているしなぁ・・・。ガツンと炎症と熱を下げるNSAIDsの方が、高熱が常態化した今はいいのかもしれん。
しかしまだ葛根湯の効果で発汗は起きていたので、この時点でのカロナールは温存する事にした。こちらも素人ではないので、飲むタイミングは適切に決めるという事で看護師と話をつけ、電話は終了。実際に、21時時点では37.4℃まで下がり、体調は楽にはなっていた。ここまでは確かに解熱効果を実感していたのだが、葛根湯の効果が切れたのが22時辺りだった。
22時を過ぎてから一気に発熱が加速。
寝る前のラインで大学の同級生(色々な専門資格も持ってる優秀マン)から「そろそろ消耗の激しい葛根湯は止めるべきだ」と忠告されていたので、この(葛根湯が発熱を悪化させてる的な)やり取りが夢の中でルイズの叫びとして変換されてしまったものと思われるが、確かにそろそろ葛根湯は潮時かもしれん。
昨日から昼食・夕食の完食が相当厳しいものになってきており、そろそろ辛温解表剤を使うタイミングは過ぎたと考えるべきだろう。
今山岡家のラーメン食ったら、恐らく胃が受け付けなくて吐く。
醤油チャーシューKKO+薬味ネギ+ホウレン草+ニンニクフルは、もっと早くに食べておくべきだったのだ・・・。
2時
あれから起きていたのだが、カロナールの効果で汗がドッと噴き出してきた。タオルで頸動脈も冷やしたので、身体中の痛みも改善した。ただ、発汗のせいか頭とか体中が痒い。
KT37.4℃。まだ発熱はあるが、SpO2に異常なし。
そろそろ寝なおすか・・・。
カロナールがあと2時間は効くとして、明け方の体温がどうなるかが次の戦略点になりそうだ。
このまま異世界転生してしまうのか?
カモン!パラレルパラダイスルート!
リールの街でティアと幸せなエンディングを迎えるんや!
デカい乳して海老臭い!海老になりたいね?
5時20分
激しい頭痛で目を覚ます。
まぁ・・・予想通りなんだよね。
この時間帯になるとカロナールの効果は完全に切れた。
カロナールの効果はキッチリ4時間!みんなもポジった時は覚えとくといいゾ!
頭がガンガンして身体を動かすのも苦しい。
KT37.8℃。発汗も全くないし、手持ちの解熱剤も使い果たした。
他に使える手段と言えば、もう冷却(物理)しかない。
冷凍庫から凍らせたタオルを持ち出し、脇に挟んで寝なおした。
これもうダメかも知らんな、と一瞬弱気になる。
けどまぁ、呼吸器症状ないから軽症扱いなんだろうな。
6時50分
脇に挟んだ凍結タオルがすっかり温くなっている。
メチャクチャ頭が痛い。KT38.6℃。追加の薬を貰おうと緊急用の事務局内線に2回ほど電話したが、誰も出ねぇ・・・。
7時
仕方ないので起きる。新しい凍結タオルで物理的に熱を下げ始めた。
夜間の飲水量はとうに2Lを超えていて、発汗も多量にあった為か、身体が塩分を欲してしょうがない。食事の度にコンビニ等からの支援物資として弁当に添えられていたお菓子(ひねり揚げ)をボリボリ食い始めた。塩気がうめぇのなんの。とりあえず食える事は良い事だ。今のうちに食っとこう。
7時30分
ブラウザを開いたらテドロスくんが「世界はWHOに耳を貸すべきだった」とか抜かしててマジギレする。頭沸いてんのかこのジジイ?
誰か早急に指先にロケット花火仕込んで草薙柴舟の大蛇薙をテドロスのケツに再現しろ!
これでぇ~終わりじゃあ!
などとアホな事を考えていると、館内放送で先程ワイ氏の電話に無反応だった事務局が呑気に朝の定期検査しろとか放送しよる。不安だったらいつでも電話してください、とか言っときながら必要時に緊急用の番号に何度かけても出ないとかさぁ・・・。
KT37.2℃。SpO2 97% Hr112。
起きた事もあってか、自然解熱している。
やはり人類に必要なのは怒りのパワー。国家試験の時も世界を憎む事で過酷な状況を打破したのだ。お陰で人格は破綻したが、生きて行く上で必要な犠牲だった。キレイ事ばかり言う奴は信用できねぇんだよ。Fuck you!
7時40分
数値確認の内線があった。
極めて事務的なので、もう文句も言う気も起きなかった。
8時
自然解熱が進んでいる。KT37.1℃。寒気もないし、ひねり揚げも完食してしまった。勝利の可能性を感じる。
朝食はまた幕の内弁当だった。498円位の内容。
さっきひねり揚げ食べたので正直食べる気がしないのだが、身体はまだ塩分を欲しているので醤油をドバドバ掛けてムリヤリ食う事にした。
食べる事がきつくなっているので、葛根湯はもうやめだ。
9時
1時間かけてようやく幕の内弁当を完食した。
KT36.5℃。ようやく解熱した・・・。
熱が下がると同時に腸も動き出す。
しばらくしたら、ケツの穴がひくひくして来るし、糞が出口を求めて腹の中でぐるぐるしている。トイレに駆け込むや否や、ワシのケツからは糞がどばーっと飛び出してきた。
糞を出す事で一層身体が軽くなる。
やはり人間、糞と小便を出し続けないと生きていけんな。
なんか疲れた。寝なおそう。
11時30分
また身体中が痛い。検温したら37.8℃。
マジでもう成す術ないので、意を決して再度事務局に電話する。
看護師&医師と話をして、もう昼夜問わず3日間も発熱が続いているので、そろそろ違う病気の可能性を考えるべきではないかと提言したが、コロナの陰性が証明できない限り入れる病院は無いとの一点張りだ。
採血は?→できません。
ロキソニンは?→未知のウイルスなので使わせません。カロナールで頑張って。
急性骨髄性白血病とかだったらどうすんの?→可能性はあるけど、今は熱が下がるの待つしかないです。はい!カロナール!(5錠)
なんだぁ、てめぇ・・・?
医療スタッフに対する不信感が一気に増幅する。
そもそも解熱してからビジホに移り、ビジホ滞在1週間目で発熱したのである。免疫力も落ちていたのだろうし、部屋が異様に寒く感じた。そう考えたら、このビジホ滞在中に何か別の病気にかかった可能性だって充分ありうる。二次感染ってやつ?しかし採血が出来ない以上、その状態を把握する事すらできない。
ここにきて、退院した事を激しく後悔した。
きちんと治すならやはり病院にいるべきだった。
このホテルは、ただ死を待つだけの牢獄なのかもしれない。
12時
昼食。相変わらず自分の弁当だけはペットボトルのドリンクが他の人よりも1本多めにしてあるが、内容はまたも幕ノ内。もう食べるのがしんどい。少量口にしたところで、入院して初めて食事をスキップした。マジで吐きそう。
13時
外でバイクのエンジン音が聴こえる。あぁこれはハーレー。カスタムしてんのかな?Vツインのドリュドリュ音が小気味よい。バイク乗りてぇな。
単気筒、V型2気筒、直列3気筒、直列4気筒、50cc~2300ccまで色々乗ったけど、やっぱ水冷直列4気筒が一番良い。吹け上りと共に魂に刻み込まれるような、あの甲高い音がね。
かつての私は変態でね。空冷油冷も大好物だったんだ。
だが、アレは変態専用の乗り物だ。一度あのバイクに跨った者は、大海原を絶え間なく泳ぎ続ける回遊魚のように、立ち止まると死んでしまう呪いにかかってしまうのさ。
意味が分からないって?
そりゃそうさ。変態の事は変態にしかわからないものさ。
彼等は走り続けながらも、常に感じているんだよ。
愛馬の身体に流れる
何やこのポエム・・・。
こんな生活、頭おかしなるでよいよ。
寝る。
13時20分
さっき寝るといったな。アレは嘘だ。
闇ルートから(以下検閲)を入手。
なーにが未知のウイルス(以下検閲)
鼻の穴をレイプする事くらいしかできない医者の云う事など聞かぬわ!
大学病院の方では既に(以下検閲)
コイツを使うような事態にならなければいいがな・・・。
14時
37.5℃。ここからしばらく小康状態が続く。
14時30分
ウンコ放出。37.2℃。
15時
看護師から内線。発熱の状態などを伝えるが、水分の摂取量位の相談しかできない。カウンセリングのつもりか?あぁん?もうこいつらの事はアテにしてない。
17時
37.1℃。引き続き小康状態。
17時30分
定時検査の時間。
37.1℃。SpO2 97% Hr103。
17時40分
淡々と事務報告。
18時
食事の時間。正直受け取りに行くのが億劫だったのだが・・・。
なんと今夜はローストビーフとサーモンチラシという神がかった弁当。
肉だ、若干パサパサだけど肉だぁぁぁぁぁぁ!!!!あと漬けにしてあるけど、サーモンの刺身だ!うぉぉぉぉぉぉ!!!
ご飯が少量なのも丁度よく、完食できた。
久々にまともな飯食えたような気がする。
これでまた幕の内だったら、多分また気持ち悪くなって残してた。
今はあの冷え冷えのご飯と加工肉のアブラはもう無理!胃が受け付けない。
18時30分
小康状態のうちに風呂に入る。
今日はこのまま発熱しないでもらえるとありがたいのだが・・・。
テレビは見なくなった。気が滅入ってくるから。
19時
看護師から健康確認の電話。なんかもう口調がいかにもカウンセリングしてますって感じで逆にイライラしてくる。検温中だったけど、「36.8℃って事にしといて。」って事で電話を切った。実際は37.4℃あったんだけど。
19時40分
37.2℃。さて、そろそろ戦いの準備を始めるか。
もしも今夜発熱してしまったら、明日もまたPCR検査は受けれなくなり、SGWチャレンジも失敗に終わってしまうだろう。
21時
37.1℃。
ようやくこの日記を書き終わった。
今のところ寒気もないし、もしかしたら今夜はこのまま発熱せずに夜を過ごせるかもしれない。
明日はPCR検査を受ける事が出来るか?
闇ルートで入手したアレを使う場面は来るのだろうか?
それでは皆さん、ぐっない。
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